(コラム)LJSで毎年感じる「もったいない」
優勝した別府真衣(高知)は、
地元・高知競馬では
男性騎手とあわせての
リーディング上位争いでも
その名前が見られる騎手。
この優勝はある意味では当然かもしれない。
驚くべきは増澤由貴子(JRA)の2位か。
騎乗馬に恵まれた感はあったが、
実力上位馬でも結果が出せなかった、
あるいは近走不振の馬が
手代わりで大駆けすることもあるのが、
騎手対抗戦の醍醐味だ。
その意味で、結果を残したことは
しっかりと評価しなければならない。
増澤由貴子は
1996年にJRA競馬学校騎手課程を卒業した際、
アイルランド大使特別賞を受賞している。
この賞はその年の卒業生の中で、
最も優秀な者に贈られるもの。
当時、その騎乗技術が
高い評価を受けていたことが分かる。
しかし、JRAではこの記事作成時点でわずか34勝。
レースで騎乗する姿よりも
調教VTRの中で馬を追っている姿を見る機会の方が
最近では多いかもしれない。
私は美浦トレセンに出入りしている人間ではないので、
この状況を「男社会であるが故」的な批判はできない。
だが毎年、LJSで彼女が乗る姿を見ていると
つい口にしてしまう言葉がある。
「もったいない」
彼女が地方所属騎手だったら、
相当な勝ち星を挙げているような気がするのは
私だけか?
昨年もLJS浦和ラウンド当日、
エキストラ騎乗した人気薄の馬を勝利に導き、
南関東のファンを驚かせている。
本当は騎手としては大変な素材なのではないか。
その素材をJRAの環境が、
そして中央・地方の騎手制度が
腐らせてしまっているように思える。
LJSという企画は女性騎手に対して
多くの人が抱くある種の「食わず嫌い」を
解消する場として効果を挙げている感がある。
少し前なら「ウチの馬に女の子なんか乗せられるか!」
と、女性騎手招待競走の企画に反対する
馬主会もあったと聞く。
しかし、今年は女性騎手が所属していない
金沢でこのLJSが行われるようになった。
これは大きな進歩であるに違いない。
後はこうした場で
「あの子、結構巧いじゃないか」という
評価を受け、騎乗機会が増える女性騎手が
出てくると面白い、と個人的には思う。
だが、JRAの増澤由貴子、西原玲奈の二人の場合、
「結構巧いじゃないか」という評価をその競馬場で受けても
その評価がなかなか先に繋がらない。
そしてほとんど競馬場で見る機会がないまま、
1年が過ぎてまたどこかの地方競馬で行われるLJSの
パドックにその姿がある。
今の状況は毎年それを繰り返すだけでしかない。
何とかならないものか?
女性騎手だけではない。
若手騎手にも同様のことが言える。
ここ1~2年、高知競馬で他地区の若手騎手が
短期騎乗するケースが目立つ。
こうした騎手たちが高知での騎乗期間を終えて、
地元に帰ると、
以前よりも騎乗成績が挙がった、
というケースが見られるようになった。
多くの場合、地元よりも高知にいる間の方が
騎乗機会に恵まれている。
恐らく「乗る」数が増えることが、
レベルアップに繋がっているのだろう。
JRAの騎手たちは
残念ながらこうした「修行」のチャンスがない。
制度の壁であるが故に仕方のない部分はあるのだが、
だからこそ「もったいない」と思うのは私だけか?
騎手制度に存在する「大きな壁」。
この議論は数年前から盛んに繰り返されてきて、
未だに答えは見つかっていない。
簡単な話ではないことは百も承知だ。
だが、その「壁」が中央・地方を問わず
好素材を眠らせたままにしてしまうという、
大きな損失に結びついているように思える点が、
私には残念で仕方がない。
地元・高知競馬では
男性騎手とあわせての
リーディング上位争いでも
その名前が見られる騎手。
この優勝はある意味では当然かもしれない。
驚くべきは増澤由貴子(JRA)の2位か。
騎乗馬に恵まれた感はあったが、
実力上位馬でも結果が出せなかった、
あるいは近走不振の馬が
手代わりで大駆けすることもあるのが、
騎手対抗戦の醍醐味だ。
その意味で、結果を残したことは
しっかりと評価しなければならない。
増澤由貴子は
1996年にJRA競馬学校騎手課程を卒業した際、
アイルランド大使特別賞を受賞している。
この賞はその年の卒業生の中で、
最も優秀な者に贈られるもの。
当時、その騎乗技術が
高い評価を受けていたことが分かる。
しかし、JRAではこの記事作成時点でわずか34勝。
レースで騎乗する姿よりも
調教VTRの中で馬を追っている姿を見る機会の方が
最近では多いかもしれない。
私は美浦トレセンに出入りしている人間ではないので、
この状況を「男社会であるが故」的な批判はできない。
だが毎年、LJSで彼女が乗る姿を見ていると
つい口にしてしまう言葉がある。
「もったいない」
彼女が地方所属騎手だったら、
相当な勝ち星を挙げているような気がするのは
私だけか?
昨年もLJS浦和ラウンド当日、
エキストラ騎乗した人気薄の馬を勝利に導き、
南関東のファンを驚かせている。
本当は騎手としては大変な素材なのではないか。
その素材をJRAの環境が、
そして中央・地方の騎手制度が
腐らせてしまっているように思える。
LJSという企画は女性騎手に対して
多くの人が抱くある種の「食わず嫌い」を
解消する場として効果を挙げている感がある。
少し前なら「ウチの馬に女の子なんか乗せられるか!」
と、女性騎手招待競走の企画に反対する
馬主会もあったと聞く。
しかし、今年は女性騎手が所属していない
金沢でこのLJSが行われるようになった。
これは大きな進歩であるに違いない。
後はこうした場で
「あの子、結構巧いじゃないか」という
評価を受け、騎乗機会が増える女性騎手が
出てくると面白い、と個人的には思う。
だが、JRAの増澤由貴子、西原玲奈の二人の場合、
「結構巧いじゃないか」という評価をその競馬場で受けても
その評価がなかなか先に繋がらない。
そしてほとんど競馬場で見る機会がないまま、
1年が過ぎてまたどこかの地方競馬で行われるLJSの
パドックにその姿がある。
今の状況は毎年それを繰り返すだけでしかない。
何とかならないものか?
女性騎手だけではない。
若手騎手にも同様のことが言える。
ここ1~2年、高知競馬で他地区の若手騎手が
短期騎乗するケースが目立つ。
こうした騎手たちが高知での騎乗期間を終えて、
地元に帰ると、
以前よりも騎乗成績が挙がった、
というケースが見られるようになった。
多くの場合、地元よりも高知にいる間の方が
騎乗機会に恵まれている。
恐らく「乗る」数が増えることが、
レベルアップに繋がっているのだろう。
JRAの騎手たちは
残念ながらこうした「修行」のチャンスがない。
制度の壁であるが故に仕方のない部分はあるのだが、
だからこそ「もったいない」と思うのは私だけか?
騎手制度に存在する「大きな壁」。
この議論は数年前から盛んに繰り返されてきて、
未だに答えは見つかっていない。
簡単な話ではないことは百も承知だ。
だが、その「壁」が中央・地方を問わず
好素材を眠らせたままにしてしまうという、
大きな損失に結びついているように思える点が、
私には残念で仕方がない。
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