(レポート)ばんえいグランプリ(帯広)現地レポート(2008.8.23)
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前日の15日(金)から帯広入りしていました。
その15日(金)は昼間から雲の多い空模様だったのですが、
夜になってとうとう激しい雨となってしまいました。
馬場水分は一時2.2%まで乾いていたのですが、
雨で一気に5.7%に。
馬場水分がレースの結果に大きな影響を及ぼす
ばんえい競馬ですが、
こうした天候が馬券検討を難しいものにしてしまいました。
そんな雨の中で行われたこの日のメインレースは
500万円未満の納涼特別。
第2障害を先にクリアした
2番人気のストロングペガサスが、
1番人気のミスターセンプーの追撃を振り切って勝利。
ストロングペガサスはこれが24勝目となりました。
翌日、16日(土)の帯広競馬場は前日の雨がウソのように
晴れ上がりました。
風もあったせいか、馬場の乾燥が早く、
夜の時点での馬場水分は2.9%。
「軽い馬場」とは言えないレベルだったのでは
ないでしょうか。
平地競走同様、ばんえい競馬も
既に2歳戦がスタートしています。
この日の10R星雲賞は2歳牡馬のオープン戦。
第2障害を先に下りたスギノハリアーを
1番人気のホクショウバンクがゴール前で交わして優勝しました。
勝ったホクショウバンクはコーネルトップ産駒。
これで8戦して4勝2着3回という安定ぶり。
前走、軽い馬場が合わなかったのか、
初めて連を外したのですが、
時計がかかれば安定した力を発揮できる馬のようです。
それではメインレース、ばんえいグランプリの
上位人気馬をご紹介します。
1番人気はナリタボブサップ。
旭川記念、北斗賞に続き、
今シーズン3つ目の重賞タイトルを狙います。
2番人気はフクイズミ。
ファン投票トップはこの馬でした。
今回も武器である末脚で勝負に挑みます。
馬場が重くなり、時計がかかるようになったせいか、
トモエパワーが3番人気に支持されました。
ばんえい記念を連覇した実力馬は
今シーズンも北斗賞で2着があります。
メンバー中、障害の巧さで勝るナリタボブサップが
今回も第2障害を先頭でクリア。
後続を引き離して強い競馬で
ゴール板を通過すると思ったのですが・・・。
そのナリタボブサップがゴール手前でまさかのストップ。
どうもこの馬、時計がかかる馬場、レースでは、
その実力を発揮できない傾向にあるようです。
代わりに2番目に障害を下りて
ナリタボブサップを追いかけたニシキダイジンが
先頭でゴール板を通過。
ナリタボブサップがもたつく間に、
スターエンジェル、フクイズミの牝馬2頭が、
先にゴール板を通過。
8番人気→10番人気の順での決着は、
馬連単101260円の大波乱となってしまいました。
勝ったニシキダイジンはカゲイサム産駒の7歳牡馬。
2006年にポプラ賞を制していますが、
それ以来の重賞勝ちとなりました。
断然人気のナリタボブサップが敗れるという結果に、
優勝騎手・藤野俊一も少し驚いた様子でした。
今シーズン、帯広競馬場に足を運んだのは、
今回が初めてでした。
昨年度から場内に色々変わった点がありましたので、
紹介しましょう。
一般エリアの窓口が口頭発売の箇所を除いて、
全て自動発券機に変わりました。
恐らく人件費の削減を狙ってのものだと思われます。
お年寄りなど、
マークカードに不便を感じる人がいる可能性も踏まえた上で、
あえて判断したのだろうと思います。
スタンド内にパンとドリンク類を楽しむ事ができるスペース、
「カフェ・ド・ペルシュロン」が設置されました。
北海道という食材に恵まれたところで作られたパンには
独特の甘さがあり、
もう少しメニューの工夫、場所の工夫をすれば、
「美味しいパンを出す店が競馬場内にある」
という評判を地元の方からも得る事が出来るように思えます。
そうなれば「競馬」を知らない人でも、
この競馬場内を楽しめる場所として
更に定着する可能性があるように感じました。
インターネット、CS放送、ケーブルテレビなどでの
中継スタジオが、
今シーズンからファンに公開されるようになりました。
残念なのはパドック解説以外の音声は場内全体に流れず、
このスタジオの前にもスピーカー等がない点。
この場所がかつての「BANBA王」のように
レースの合間に人が集まる場所になる、
そして集まったファンとの間で何らかの交流が見られ、
その交流の様子が番組内でも分かるようになる、
こうした流れになれば、
普段はテレビ、PCの前での観戦を余儀なくされる人でも、
「帯広に行ってみたい」という感覚にさせてくれるような、
そんな気がしました。
夏季限定でオープンしているビアガーデン。
昨年も単発的にこうした事が企画されたこともありましたが、
今年は「半常設」のような形での運営となっています。
スタンドやコースの脇には、
花が植えられたプランターも設置されました。
今年のばんえい十勝を見て感じたのは、
毎週何らかのイベントを実施することで
「お祭り」感を出していた昨年とは異なり、
「競馬場」としての施設整備を
少ない予算の中で何とかやろうとしている点。
昨年の盛り上がりを知っている人から見ると、
正直物足りなさを感じるかもしれません。
ただ、本来はやらなければならない事で、
その為に「華やかさ」が足りなくなっているのは、
ある意味では仕方のないところなのかも、
と個人的には思いました。
ただ、この傾向と関係しているのか、
売上が下降傾向にあるようで、
その点を懸念する声も聞かれます。
ナイター競馬の開催日を「土・日・月」から
「金・土・日」にしたのもその議論のひとつの要素に
なっているようですが・・・。
ただ、「施設」「開催日」に伴う改善・変更は、
その効果が出てくるのに本来は時間がかかるものであり、
それ故に一時的には従来客を失う可能性はリスクとして、
事前に予測しておくべき性質のものの筈。
にも関わらず、「売上減」の部分にばかり
議論が集まるというのは、
こうした将来展望について
主催者側からメディア関係者、ファンへの説明が
不足している事の現れのような気がします。
もちろん、こうしたリスクを全く考えずに、
「施設改善」「開催日見直し」に
着手しているのなら論外ですが、
この運営組織にそんな無計画さはないと
私自身は信じています。
「コスト管理」という点で、
色々注目を集めてきた「ばんえい十勝」なのですから。
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前日の15日(金)から帯広入りしていました。
その15日(金)は昼間から雲の多い空模様だったのですが、
夜になってとうとう激しい雨となってしまいました。
馬場水分は一時2.2%まで乾いていたのですが、
雨で一気に5.7%に。
馬場水分がレースの結果に大きな影響を及ぼす
ばんえい競馬ですが、
こうした天候が馬券検討を難しいものにしてしまいました。
そんな雨の中で行われたこの日のメインレースは
500万円未満の納涼特別。
第2障害を先にクリアした
2番人気のストロングペガサスが、
1番人気のミスターセンプーの追撃を振り切って勝利。
ストロングペガサスはこれが24勝目となりました。
翌日、16日(土)の帯広競馬場は前日の雨がウソのように
晴れ上がりました。
風もあったせいか、馬場の乾燥が早く、
夜の時点での馬場水分は2.9%。
「軽い馬場」とは言えないレベルだったのでは
ないでしょうか。
平地競走同様、ばんえい競馬も
既に2歳戦がスタートしています。
この日の10R星雲賞は2歳牡馬のオープン戦。
第2障害を先に下りたスギノハリアーを
1番人気のホクショウバンクがゴール前で交わして優勝しました。
勝ったホクショウバンクはコーネルトップ産駒。
これで8戦して4勝2着3回という安定ぶり。
前走、軽い馬場が合わなかったのか、
初めて連を外したのですが、
時計がかかれば安定した力を発揮できる馬のようです。
それではメインレース、ばんえいグランプリの
上位人気馬をご紹介します。
1番人気はナリタボブサップ。
旭川記念、北斗賞に続き、
今シーズン3つ目の重賞タイトルを狙います。
2番人気はフクイズミ。
ファン投票トップはこの馬でした。
今回も武器である末脚で勝負に挑みます。
馬場が重くなり、時計がかかるようになったせいか、
トモエパワーが3番人気に支持されました。
ばんえい記念を連覇した実力馬は
今シーズンも北斗賞で2着があります。
メンバー中、障害の巧さで勝るナリタボブサップが
今回も第2障害を先頭でクリア。
後続を引き離して強い競馬で
ゴール板を通過すると思ったのですが・・・。
そのナリタボブサップがゴール手前でまさかのストップ。
どうもこの馬、時計がかかる馬場、レースでは、
その実力を発揮できない傾向にあるようです。
代わりに2番目に障害を下りて
ナリタボブサップを追いかけたニシキダイジンが
先頭でゴール板を通過。
ナリタボブサップがもたつく間に、
スターエンジェル、フクイズミの牝馬2頭が、
先にゴール板を通過。
8番人気→10番人気の順での決着は、
馬連単101260円の大波乱となってしまいました。
勝ったニシキダイジンはカゲイサム産駒の7歳牡馬。
2006年にポプラ賞を制していますが、
それ以来の重賞勝ちとなりました。
断然人気のナリタボブサップが敗れるという結果に、
優勝騎手・藤野俊一も少し驚いた様子でした。
今シーズン、帯広競馬場に足を運んだのは、
今回が初めてでした。
昨年度から場内に色々変わった点がありましたので、
紹介しましょう。
一般エリアの窓口が口頭発売の箇所を除いて、
全て自動発券機に変わりました。
恐らく人件費の削減を狙ってのものだと思われます。
お年寄りなど、
マークカードに不便を感じる人がいる可能性も踏まえた上で、
あえて判断したのだろうと思います。
スタンド内にパンとドリンク類を楽しむ事ができるスペース、
「カフェ・ド・ペルシュロン」が設置されました。
北海道という食材に恵まれたところで作られたパンには
独特の甘さがあり、
もう少しメニューの工夫、場所の工夫をすれば、
「美味しいパンを出す店が競馬場内にある」
という評判を地元の方からも得る事が出来るように思えます。
そうなれば「競馬」を知らない人でも、
この競馬場内を楽しめる場所として
更に定着する可能性があるように感じました。
インターネット、CS放送、ケーブルテレビなどでの
中継スタジオが、
今シーズンからファンに公開されるようになりました。
残念なのはパドック解説以外の音声は場内全体に流れず、
このスタジオの前にもスピーカー等がない点。
この場所がかつての「BANBA王」のように
レースの合間に人が集まる場所になる、
そして集まったファンとの間で何らかの交流が見られ、
その交流の様子が番組内でも分かるようになる、
こうした流れになれば、
普段はテレビ、PCの前での観戦を余儀なくされる人でも、
「帯広に行ってみたい」という感覚にさせてくれるような、
そんな気がしました。
夏季限定でオープンしているビアガーデン。
昨年も単発的にこうした事が企画されたこともありましたが、
今年は「半常設」のような形での運営となっています。
スタンドやコースの脇には、
花が植えられたプランターも設置されました。
今年のばんえい十勝を見て感じたのは、
毎週何らかのイベントを実施することで
「お祭り」感を出していた昨年とは異なり、
「競馬場」としての施設整備を
少ない予算の中で何とかやろうとしている点。
昨年の盛り上がりを知っている人から見ると、
正直物足りなさを感じるかもしれません。
ただ、本来はやらなければならない事で、
その為に「華やかさ」が足りなくなっているのは、
ある意味では仕方のないところなのかも、
と個人的には思いました。
ただ、この傾向と関係しているのか、
売上が下降傾向にあるようで、
その点を懸念する声も聞かれます。
ナイター競馬の開催日を「土・日・月」から
「金・土・日」にしたのもその議論のひとつの要素に
なっているようですが・・・。
ただ、「施設」「開催日」に伴う改善・変更は、
その効果が出てくるのに本来は時間がかかるものであり、
それ故に一時的には従来客を失う可能性はリスクとして、
事前に予測しておくべき性質のものの筈。
にも関わらず、「売上減」の部分にばかり
議論が集まるというのは、
こうした将来展望について
主催者側からメディア関係者、ファンへの説明が
不足している事の現れのような気がします。
もちろん、こうしたリスクを全く考えずに、
「施設改善」「開催日見直し」に
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