（レポート）全日本２歳優駿（川崎）現地レポート（2010.12.17）

２０１０年１２月１５日（水）川崎競馬場






「セミナイター」として午後からのスタートとなった
この日の川崎競馬場。
１２月らしい寒さを感じた１日となりました。
週の初めに降った雨の影響で
馬場状態は不良の発表でした。




１Ｒを勝ったカンクロの鞍上は
道営・ホッカイドウ競馬から期間限定騎乗で
南関東へやってきた桑村真明。
この勝利が地方競馬通算３００勝達成となりました。

レース結果（ＮＡＲ公式サイトより）


しかし地元・道営ではＪＲＡでの１勝を含めての「３００勝達成」が
先月発表されています。
こうした記念の勝利については
大半の地方競馬主催者が
地方競馬のみの通算勝利数に基づいて発表しています。
ところが道営はＪＲＡと地方競馬の合計数の形で発表。
そしてＪＲＡは地方から移籍してきた騎手については
地方時代の勝ち星とは無関係にＪＲＡでの勝ち星のみを
発表する形となっています。

私自身も個々の騎手の成績を全てチェックできないため、
当サイトでは主催者発表があった時点で
お伝えしております。
そんな怠慢な方法で記事作成をしていますので、
あまり批判的なことを語る資格はないのかもしれません。
それでも記事を書きながら、
疑問を抱き続けてきました。

主催者が異なるが故の難しさがあるのは理解できますし、
政治的な背景もあるのかもしれません。
それでも各主催者間で通算勝利数のカウント方法について
基準を統一化することはできないものでしょうか。
騎手の功績を称えるものなのですから。



 

８Ｒ風花特別を制したサチノプレンティ（船橋）は
前所属場の荒尾の時から続く連勝記録が１２となりました。
南関東移籍後もこれで６連勝となります。
相手はだんだん強くなりますが、
どこまで勝ち続けることが出来るのか、注目です。

レース結果（ＮＡＲ公式サイトより） 






クリスマス仕様の誘導馬も登場する
年末の川崎競馬場。
この時期、恒例のダートグレードレースと言えば
全日本２歳優駿（Jpn１）。
今年デビューした中央・地方の若き２歳馬たちが集結します。
上位人気馬をご紹介します。





１番人気はシンボリクリスエス産駒のガムラン（ＪＲＡ）。
２戦２勝とメンバー中唯一の無敗馬です。
ヴァーミリアン、サカラートの近親にあたります。





エーデルワイス賞、兵庫ジュニアグランプリを連勝した
アフリート産駒のリアライズノユメ（ＪＲＡ）が２番人気。
レーヴディソールで阪神ジュベナイルフィリーズを制した福永祐一が、
川崎でもタイトル獲得に挑みます。



 

北海道２歳優駿２着のグラスワンダー産駒ビッグロマンス（ＪＲＡ）が
３番人気に支持されました。
２００７年の中日新聞杯、２００８年のエプソムカップ、
２００９年の小倉大賞典を制したサンライズマックスの
半弟にあたります。




地方馬では北海道２歳優駿を制した
フサイチコンコルド産駒のカネマサコンコルド（北海道）が
５番人気に支持されました。







レースは内枠を引いたエルウェーオージャ（兵庫）、リョウウン（船橋）が
引っ張る形で進みます。
リアライズノユメ、キスミープリンス（浦和）がその２頭に続き、
ビッグロマンスはその直後から、
ガムランは中団、
カネマサコンコルドは後方からのレースとなりました。

４コーナーから直線に入ったところで
リアライズノユメが先頭に立ちます。
しかしその直後まで迫っていたビッグロマンスが並びかけ、
そして交わして先頭を奪います。
ガムランもその直後まで来ていましたが、
伸びを欠いてしまいました。
先頭でゴールしたのはビッグロマンス。
リアライズノユメが２着に粘り込み、
３着にはキスミープリンスが入りました。
ガムランは４着、
カネマサコンコルドは８着にそれぞれ敗れました。

レース結果（ＮＡＲ公式サイトより）












※音声が聞き取りにくくて申し訳ありません。

ビッグロマンスの鞍上は田中勝春。
表彰式では「カッチースマイル」を見ることができました。
このレースは２００５年にグレイスティアラで制しています。
ゲンのいいレースなのかもしれません。
管理する河野通文調教師も嬉しそうな表情を浮かべていました。
２着に敗れた北海道２歳優駿を相当悔しがっていたそうで、
このJpn１勝ちでリベンジを果たした形となりました。
果たして来年は？
今回出走できなかった
ハイセイコー記念優勝馬セルサス（船橋）との対決など、
来年に向けての楽しみが広がります。