（レポート）中山記念現地レポート（2011.3.1）

２０１１年２月２７日（日）　中山競馬場





開催替わりに合わせたかのように
春の訪れを感じさせる、
非常に暖かい１日となりました。
馬場状態は芝・ダートともに良馬場です。

この日の主なレース結果です。





４Ｒの３歳新馬戦（ダート１２００メートル）は
デシリオン（牝、美浦・矢野英一厩舎）が優勝。
同馬の父は
ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムードの
全弟トーセンダンス。
自身は１戦未勝利だったトーセンダンスですが、
昨年の紫苑Ｓを制し、福島記念で２着に入った
ディアアレトゥーサなど、
産駒からは活躍馬が出ています。




６Ｒの３歳５００万下（ダート１８００メートル）は
キングカメハメハ産駒のコンノート（牡、美浦・松山将樹厩舎）が
２勝目を挙げました。
母ホーネットピアスは１９９７年の桜花賞で
キョウエイマーチの３着に入っています。




７Ｒの３歳５００万下（芝１８００メートル）は
ディープインパクト産駒のイングリッド（牝、美浦・加藤征弘厩舎）が２勝目。
３番人気の高評価を裏切った、
前走フェアリーＳの雪辱を果たした形となりました。


この日のメインレースは中山記念（Ｇ２）。
今年はグランプリホースの参戦で
例年以上の注目を集めるレースとなりました。



１番人気はそのグランプリホース、ヴィクトワールピサ。
弥生賞、皐月賞、そして有馬記念と、
中山競馬場では負け知らず。
ドバイ遠征前の大切な一戦に、
陣営はこの中山記念を選択しました。
 



２番人気はリルダヴァル。
引退する栗東・池江泰郎調教師は
この馬で挑む中山記念が最後のレースとなります。




３番人気はリーチザクラウン。
前走は京都金杯４着。
なかなか結果が出ません。
きっかけを求めての模索が続きます。






マルカボルトが逃げるという見方もあったこのレース、
しかし同馬の出遅れによりハナに立ったのは
キャプテントゥーレとなりました。
１０００メートル通過は６０秒１。
２００８年の皐月賞を思い出した人もいるかもしれません。
リルダヴァル、ミッキードリームなどが続きます。
ヴィクトワールピサ、リーチザクラウンは
後方からのレースとなりました。








注目のヴィクトワールピサが動き出したのは３コーナー過ぎでした。
馬群の外をマクるように上がっていったヴィクトワールピサは
直線の半ばであっさりと先頭に立ちます。
外を回っている分、距離ロスもある筈なのですが、
そんな事を全く感じさせない走りっぷりに
「強さ」を感じたのは私だけではないでしょう。

 





ミルコ・デムーロの左手は
ゴールのはるか手前からガッツポーズ状態。
その左手でヴィクトワールピサの首元を軽く叩き、
馬を称えながら、
余裕の先頭ゴールとなりました。
２着にキャプテントゥーレ、
３着にリーチザクラウンが入り、
リルダヴァルは６着に敗れました








ヴィクトワールピサにとってこの勝利は、
ドバイ遠征前としては最高の一戦になったのではないでしょうか。
もちろんドバイでは相手が強くなる分、
楽な競馬は望めないと思いますが、
万全の状態で大一番に挑むことが出来ることだけは
間違いないと思います。




中山記念の表彰式終了後、
池江泰郎調教師がファンの前に姿を見せました。
ディープインパクトをはじめ、
数多くの名馬を管理した名トレーナーは
この日を最後に第一線を退きます。
中山競馬場に集まったファンからの大きな拍手に
笑顔で応えるその姿が印象に残りました。