本日も夜の更新です。
申し訳ありません。
今朝書いたこのニュースについて少々。
岩手競馬 売上前年比15%減(KANKANの競馬ニュース)
15%減というのは心配になりますね。
今年4月の開幕戦の時に
水沢競馬場へ行きました。
当時の現地レポートをもう一度リンクします。
(レポート)岩手競馬 2008年度シーズン開幕!!(KANKANの競馬ニュース)
この中でこんな事を書きました。
―一方、大揉めの末に何とか開幕にこぎ着けた昨年とは違い、
何事もなく開幕の日を迎えたことに、
「危機感」が薄れる点を懸念する声も聞かれました。
特に馬券を買うファンに
「必死に応援しなくても・・・」といった空気が広がるのが怖い、
と前述のメディア関係者の方が私に話してくれたことが
印象に残っています。―
売上減の原因分析、究明の答えとしては、
恐らく読売の記事にある
「県民経済の低迷や物価の値上がりが影響しているのかと思う」
という、達増拓也岩手県知事のコメントで正解なのだと思いますが、
でも私が現地レポートで書いた
―「必死に応援しなくても・・・」といった空気―
も何となく無関係ではないような気がしています。
2年続けて岩手競馬の開幕の日に現地にいましたが、
今年は何か「空気」が違っていました。
昨年、大揉めだった県議会の後に
何とか開幕の日を迎えたあの日の「空気」との違い。
その「違い」が生じるのは仕方のないことなのかもしれません。
関係者も、馬券を買う側も
安心して冬を越すことが出来るのと、
不安な春を迎えるのとでは全然違うでしょうし。
でもそんな「空気」の違いに、
ある種の違和感を感じていました。
そして東京に戻り、「現地レポート」を作成したところ、
あるお叱りを頂きました。
・ファンに配られたものがポストカードのみである事を
書くとは何事か。
・応援する気があるなら、
閉鎖された窓口の写真なんかアップするな。
岩手競馬が存続する為に必要とされる「コスト削減」、
この事をもう忘れてしまっている人がいる。
むしろ「コスト削減」に取り組むことは
「競馬を知らない人」に向けてのPRになる。
この事さえ、忘れ去られようとしている。
「喉元過ぎれば・・・」な状況になるには
まだまだ早過ぎるというのに・・・。
個人的にはヤバいかな、と思いながら、
その後も府中の101号投票所を中心に馬券を買いながら
岩手競馬を見ていました。
そして売上大幅減の報道・・・。
「ファンが買い支える」話をあまり強く主張するのは
いい事ではないと思います。
皆、ある程度以上は無理できませんから。
でも「無理してでも、少しでも買わなきゃ潰れてしまう・・・。」
そんな危機意識が馬券の買う側にもあったのが
昨年の開幕直後だったように思えます。
確かにそんな危機意識など、ない方が
本当はいいのかもしれません。
でも「必死に応援しなくても・・・」という状況には、
まだまだ程遠いのでは?
誤解のないように書いておきますが、
「馬券を買わないファンが悪い」と言っている訳ではないですよ。
馬券を買う側に「岩手競馬はまだまだ安心できる状況にはないですよ」という
メッセージを発信しなかった(あるいは強いメッセージを送れなかった)
岩手県競馬組合に問題があると思っています。
思い出してみてください、昨年のキャッチフレーズを。
「走れる歓びを力に、前へ。」
何とか2007年度も競馬を開催できる。
県議会での厳しい論戦の末、何とか勝ち取った「競馬存続」。
議会関係者に、県民に感謝しつつ、
何とか再建を果たさねば。
そんなメッセージが今年のこの言葉にありますか?
「迎駿」
もう岩手競馬の「存廃問題」は終了したんだ・・・。
売上が減ろうが、何をしようが、
「廃止」はないんだ・・・。
そんな空気さえ、漂ってしまうような言葉ですよね。
で、結果は「禁止薬物発覚」に「売上減」ですか?
まだまだ厳しいのはこれからの筈なのに・・・。
民間委託先候補となった日本ユニシスのコスト削減案は
更に厳しいものになっている、という話もあるそうです。
その厳しさがファンにも共有できるような、
そんなアピールもしっかり盛り込まれている
岩手競馬じゃないとダメなのでは?
「タダ」でCMに出ている東幹久ぐらいでは
まだまだそのアピールは弱いように、
個人的には思います。