以前、お知らせしておりました
岩手競馬サポーターズネットにおける
南部杯特別企画・リレーコラム「南部杯優駿伝説」。
ついに私・KANKANこと菅野にバトンが
渡されてしまいました。
私にバトンを渡してくれたのはこの方です。
高松亮騎手公式ブログ~スマイリィーリョー(楽天競馬)
そうです。
岩手競馬所属の元気な若手ジョッキー、
高松亮騎手からバトンを受け取ってしまいました。
高松騎手のリレーコラムの記事はこちらです。
南部杯の思い出はメイセイオペラと菅原勲騎手。それが騎手になろうと思った一番のきっかけです。(楽天競馬・高松亮騎手公式ブログ~スマイリィーリョー)
青藍賞は私も生で見ていましたが、
高松騎手には悔しいレースだっただろうなあ・・・。
そんな高松騎手の熱い想いを受け継ぎつつ、
私のコラムをご紹介します。
タイトル:ブルーコンコルドに学ぶ 南部杯に噛み締めたい「幸せ」
2006年10月8日(月・祝)。
前日に東京駅から新幹線に乗り込んだその時から
ひとつだけ心に決めていたことがあった。
「ブルーコンコルド絡みの馬券は要らない。
この馬はノーマークで間違いない筈だ。」
前年、名古屋競馬場でのJBCスプリントを制した
G1馬・ブルーコンコルド。
だが私にはこの馬には大きな弱点があるように
思えてならなかった。
この南部杯の前までブルーコンコルドは
1400メートルまでの距離でしか、
勝ち星がなかったのである。
前走は船橋競馬場のマイルG1・かしわ記念。
この時もブルーコンコルドは逃げるアジュディミツオーを
捕まえ切れず、2着に敗れた・・・。
船橋競馬場の1600メートル戦のスタート地点は
正面スタンド前と言っていいだろう。
(厳密にはスタンドよりも少しだけ4コーナー寄りだが)
つまりコースを丸々1周する。
コーナーは4つ、つまり4回息を入れられることになる。
一方、盛岡競馬場の1600メートル戦は
2コーナー奥の引き込み線がスタート地点。
引き込み線からバックストレートに入る所に
緩いコーナーがあるとはいえ、
実質的にはコーナーは2つしかない。
つまり息を入れられる場所は2か所しかないのだ。
更にこの競馬場の最後の直線は長く緩やかな坂が
待ち受ける。
この坂は姉妹競馬場である東京競馬場に倣って
設計された為に出来たものだ、
という話を聞いたことがある。
そして東京競馬場同様、
この坂は勝負の大きなポイントとなっている。
つまり、非常に「タフな」コースなのだ。
スピードもスタミナも要求される。
これまでこの距離で勝ったことのないブルーコンコルドに、
盛岡のマイル戦をこなす力などある筈がない・・・。
しかし、南部杯終了後、
私のこのブルーコンコルド評が
大間違いであったことが判明する。
直線で力強く馬群から突き抜ける
ブルーコンコルドに、
馬券を外した落胆と同時に
驚きを抱かざるを得なかった。
どうしてこれまでマイル戦を
勝ったことがない馬が、
このOROのタフなコースを克服できたのか?
その答えはこの南部杯以降にあった。
次走、川崎競馬場でのJBCマイルもあっさり制覇。
この時、同馬を管理する服部利之調教師は
南部杯でマイルを克服していたので
自信を持ってレースに挑んだ、とコメントした。
だがこのコメントには
こんな一言が付け加えられていたのを記憶している。
「でも本来は1400メートルがベストの馬。
次走は園田の兵庫ゴールドトロフィーが目標です。」
ところが、である。
このJBCマイルの後、
ジャパンカップダート(9着)を挟んで
挑んだのは園田競馬場のレースではなかった。
大井競馬場での年末の大一番、
東京大賞典に出走してきたのであった。
どういう事情で1400メートルの
兵庫ゴールドトロフィーではなく、
2000メートルの東京大賞典になったのか、
私は知らない。
だが、ブルーコンコルドは
この2000メートルのG1戦に勝利してしまったのである。
「ブルーコンコルドに2000メートル?
長すぎるだろう」という、
私の浅はかなブルーコンコルド評は
またしても打ち破られることに・・・。
ブルーコンコルドは翌年の南部杯でも
再び勝利を挙げた。
前年とは違い、
好位3番手からの積極的なレース運びを見せての勝利。
これまでのこの馬には見られなかった勝ちっぷりだった。
その時、私はやっと理解できた気がした。
このブルーコンコルドという馬は、
OROのマイル戦に耐えられるだけの
スピードとスタミナを兼ね揃えた馬なのだということを。
そう考えると2000メートルの東京大賞典を
この馬が勝つのは何の不思議もなかったのだ。
思えば同じく南部杯を連覇したユートピアは
その後、ドバイのゴドルフィンマイルを制している。
アグネスデジタルは南部杯優勝後、
天皇賞・秋を勝ち、
さらに香港でもG1制覇を果たした。
他にもホクトベガやメイセイオペラ、
トーホウエンペラー、アドマイヤドンなど、
この南部杯を制した馬たちは、
その他のレースでも大活躍を見せた馬たちばかり。
決してフロックで勝てるようなレースではない。
その秘密はきっとOROの1600メートル戦が
非常に「タフな」コースであることに起因するに違いない。
ブルーコンコルドもそんな「タフな強い馬」だったのだ。
今年の南部杯を制するのは果たしてどの馬か?
勝つ馬はきっと他のレースでも活躍できる
「タフな強い馬」であるに違いない。
そしてそんな「タフな強い馬」たちを見ながら
岩手競馬を愛する者の一人として噛み締めたい。
「タフな強い馬」を選定する場として
非常にふさわしい舞台である
OROのマイルG1「南部杯」が
存在するという幸せを・・・。
駄文を長々と申し訳ありません。
このリレーコラム、明日以降も続いていきますので
お楽しみに!!
(2008.9.27追記)
私がバトンを渡した相手ですが、
何と岩手のアイドル・ふじポンでした。
ふじポンの記事はこちらです。
第7話 南部杯みーんなで盛り上がろうねーっ(南部杯優駿伝説)
ふじポンを初めて見たのは盛岡競馬場でした。
地元テレビ局の番組収録中だったのですが、
当時、何も知らなかった私は
「何だ?あのハイテンションなタレントは・・・」
と大変な衝撃を受けた事を覚えています(笑)。
でも盛岡や水沢で彼女の姿を見る度に思いますが、
パドックやレースを見つめるその目は
物凄くマジですよ。
今年の正月、帰省ついでに水沢競馬場に立ち寄った時、
パドックで行われたメインレースの表彰式を
冷たい風が吹き続ける中、たった一人駆け付けて、
関係者に拍手を送っていた、その姿を覚えています。
岩手競馬を愛する気持ちはきっと
誰にも負けないほど強いのではないかな?
そんなふじポンですが、
ネット上でも以下の二つのブログを展開中です。
ふじポンブログ
やっぱり狂わせたいの(岩手競馬サポーターズネット内)
盛岡・水沢競馬場に行くと、
普通に馬券を買ってレースを見ている
彼女に会う事が出来ますよ。
是非とも足を運んでみてくださいませ。