今朝はやはりこの出来事に触れなければなりません。
エアグルーヴ死亡(新・競馬ニュース)
エアグルーヴと言えば思い出すのが1997年の天皇賞・秋。
当時、東京競馬場に流れていた空気は
「バブルガムフェローが負ける筈がない」というものでした。
前年の勝ち馬が前走の毎日王冠を制して、順調に駒を進めてきたのですから。
単勝オッズはバブルガムフェローが1.5倍(1番人気)。
対するエアグルーヴは4.0倍(2番人気)。
エアグルーヴも札幌記念を勝っていましたが、
それでも注目を集めていたのはバブルガムフェローの方でした。
この雰囲気を作ったのはバブルガムフェローの実績もありましたが、
エアグルーヴに関してはこんな評価が多かったことも
人気の差となっていたような気がします。
「牝馬が秋天を勝てる筈がない」
後にはヘヴンリーロマンスやウオッカ、ブエナビスタなども
このレースを勝っていますので、
若い競馬ファンの方ならナンセンスだと思うかもしれません。
でも当時はそう考えるファンが少なくありませんでした。
私もそんな常識にとらわれ過ぎていた気がします。
だからエアグルーヴがバブルガムフェローに競り勝った時は驚きました。
勝手に常識だと思い込んでいたものが覆されたような気がしました。
牝馬が天皇賞・秋を勝ったのは1980年のプリティキャスト以来のこと。
私自身、初めて見た「牝馬による天皇賞・秋制覇」でした。
衝撃でしたね。
「牝馬がこんな事をやっちゃうんだ」と思わずつぶやいてしまったような・・・。
若いファンの方にとっては
ルーラーシップなどの母親として知られている馬なのかもしれません。
でも競馬歴が浅かった私に「牡馬に負けない牝馬がいる」
ということを教えてくれた馬でした。
同世代の方の中には同じ想いであの秋天を見ていた人もいたことでしょう。
寂しいですね。
でもエアグルーヴには「お疲れさま」と声をかけてあげたいと思います。
ゆっくりとお休みください・・・。