フジテレビの競馬中継に出演していた彼が、
番組の最後に、笑顔でこんな事を言っていた事を思い出します。
「もうここ(スタジオ)には戻ってきません」
騎手なのだから、競馬場では馬に乗っているべきで、
番組でしゃべっている姿は本来の騎手としての姿ではない。
そんなつもりでの「戻ってきません」というコメントだと、
あの時、誰もが思ったのではないでしょうか。
でもこんな形で「戻ってこない人」になってしまうとは・・・。
後藤浩輝騎手のニュースを見ながら、色々な事を考えました。
でも、私のようなネットチンピラが、
勝手に想像して、アレコレと書くような話ではなさそうです。
本人だけがこっそりと抱き続けていた感情があったのかもしれませんし。
2011年に発生した東日本大震災当日の事でした。
地震の影響で翌日の競馬が中止となり、
美浦では何人かの騎手が寮で飲みながら
Twitterで不謹慎なツィートを連発していました。
そんな後輩騎手達の行動に対し、
自らのTwitterを使い、厳しい言葉で戒めていたのが後藤浩輝騎手でした。
きっと普段から後輩に対して言うべきことはしっかりと言う先輩だったのでしょう。
そんな存在がいなくなってしまうというのは、
我々のような外部にいるファンが想像するよりも大きいものなのかもしれません。
後藤浩輝騎手、お疲れ様でした。
天国からそんな後輩たちの騎乗ぶりを、
そして貴方が懸命に盛り上げようとした日本の競馬界を見守ってください。