「お受験シーズン」にふと思う

さて、ばんえい競馬に関連して、
道新にこんな記事が出ています。

ばんえいの絵馬が受験生に人気　帯広神社（北海道新聞）

―ばん馬のように、障害（坂）を乗り越えてゴールを目指してもらおうと、
この冬初めて用意した。―

―昨冬、がけっぷちで存続が決まったばんえい競馬。
強運にあやかりたいとの受験生の思いは届くか。―

「がけっぷち・・・」は余計やろ！とは思いますが、
まあ、いいか。
こうやってばんえい競馬が受験生にも注目されるのですから。
大学受験の方は合格して２０歳になったら、
帯広競馬場にばんえい競馬の馬券を買いに行っていただければ、と。

という訳で、寒い毎日が続く日本列島ですが、
こういうニュースを見ると、
「お受験シーズン」であることを実感させられますね。
たぶん、受験生がこんなサイトは見ないと思いますが、
一応エールでも。
「受験生、ガンバレ！！」
で、こんな記事を見ると、
競馬界も「お受験シーズン」であることを実感させられます。

内田博ＪＲＡ受験「カツ」弁当で乗り切る（ニッカン）

高知の鷹野ＪＲＡ受験、４度目の正直を（ニッカン）

合格祈願するウチパクの写真が何とも微笑ましいというか、
“「カツ」弁当”がまさに「受験生」というか、
ある意味、羨ましいというか・・・（笑）。
鷹野宏史のコメントも「受験生」らしいですなあ・・・（笑）。

でももう何度も書いていますが、
この人たち、地方競馬でどれだけ勝っているのかを考えると、
こういう人たちを「受験生」にしてしまうＪＲＡって一体・・・。
制度改正が必要だと思いますけどね。
おかしいよ、こんなの。

この「制度」の話にはかつての「ダブル免許」についての議論の際、
ＪＲＡがツッコミを入れた「囲い込み」の話など、
地方競馬側の問題もあったのですけどね。
でもその後の状況を見ていると、
地方競馬側もかなり変わった感があります。
Ｍｒ．Ｐｉｎｋこと内田利雄に代表される
短期移籍替による他地区騎手の騎乗などは
それほど珍しいことではなくなりましたし。
高知競馬などは常に誰かが他地区から来ている状況ですよね。

その高知競馬の状況がある意味、
現状を象徴しているように思えるのですが、
この先、南関東以外の地方競馬は、
常に相互で騎手が行き来して、
「他地区から騎手が乗りに来ている状況」に
ならざるを得ないような気がします。
前向きな理由ではないですが、
人数が足りなくなるでしょ、このままでは。
廃業せざるを得ない人も増えてますし。
このオフシーズン、道営や岩手、金沢の騎手が、
各地の地方競馬で短期騎乗していますが、
この流れは恒常化するでしょうね。

興味深いのは１月６日（日）に福山で、
「リーディングドリームマッチ」という形で、
山口竜一、田中学といった騎手が騎乗していましたが、
田中学が所属する兵庫、
当時山口竜一が短期騎乗していた南関東のように、
平日開催が中心の競馬場から、
福山や高知、佐賀のように土日開催が中心の競馬場へ
その週末だけスポット参戦、
というケースもいずれ増えてくるでしょう。
その逆もあって不思議はないでしょうし。

その場合、「人手不足」が理由ですから、
あまり前向きに評価してはいけないのかもしれませんが、
こうして「囲い込み」は事実上、なくなっていくのかな。
ネットで毎日のように地方競馬の馬券を買っていますが、
他地区のジョッキーが短期騎乗している競馬場の馬券って、
面白いですよ。
地方の競馬場は枠順による有利不利が色々あったりしますから、
「この人、この枠をどう克服するのだろう？」とか、
興味が沸いてきたりして・・・。
馬だってそうですよね。
岩手の馬が多数参戦している荒尾競馬ですが、
その岩手所属馬だけのレースが出来てしまったりしています。
現地で見ていた知人が、
「このレース、荒尾競馬なのか、岩手競馬なのか、
分からないよ。」
と言っていましたが、
出走頭数が揃わない競馬を見るよりも、
ヨソの馬でもいいからフルゲートで走らせてくれた方が、
馬券を買う方は楽しいですし・・・。

地方競馬における、
この馬や人の流れはこれからも加速すると思います。
いい意味でも、悪い意味でも・・・。
でもこの流れがＪＲＡも巻き込んだ形で、
新たなルール作りにつながってくれるよう、
個人的には願っています。