あえて書きます
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前日付でも書きましたが、
10日(月・祝)はマイルチャンピオンシップ南部杯当日の
東京競馬場におりました。
場内で色々な光景を見ながら、
考え続けていたことを少々書いてみたいと思います。
受け止め方によっては
「菅野がまた毒を吐いてるよ」と思われる内容もあるかもしれません。
それでもあえて書きたいと思います。
場内で岩手競馬を感じさせる様々な企画を目にしながら、
私はある事を思い出していました。
それは数年前の事になります。
あるブロガーさんからこんな指摘を受けたことがあります。
「菅野さんはいつも
"東京競馬場には岩手競馬の場外発売所があるのだから、
もっと岩手の馬券を買おう"と書いています。
また岩手県競馬組合にも
"東京競馬場の岩手競馬場外をもっとPRすべきだ"
と主張しています。
でも目の前を生で馬が走っている競馬場で、
わざわざモニター越しに地方競馬のレースを見て
何が楽しいのですか?」
今年、府中の岩手場外でTwitterに投稿していたら、
同じブロガーさんからこんなツイートを頂きました。
「みんな岩手競馬を応援する為に
府中の岩手場外で馬券を買っているのです。
足を引っ張るようなツイートは止めてください」
足を引っ張るツイートをしているつもりはありません。
そもそもこの人は数年前と言っていることが違うし。
でもこの人のそんな「ブレ」よりも
もっと大きな別の感情が沸いてきたのを覚えています。
この人はこの東京競馬場の中にある
岩手競馬の場外発売所の存在価値を認めてくれたのです。
これが私にとってはとても嬉しく思えました。
この日の岩手場外では様々なイベントも行われていました。
競馬メディアに出演する方々によるトークショーや出版サイン会、
スポーツ紙・夕刊紙主催の抽選会など・・・。
毎週ここまでやるのは大変ですが、
「この場所でただ発券機を並べて岩手の馬券を売るのではなく、
場所の認知と盛り上げを考えた施策が必要だ」
と訴え続けていた一人としてはようやく実現したのかな?
という想いがあります。
この施設は恐らく経費もバカにならない筈ですから、
岩手競馬の売上に貢献できなければ
コストカットの為に閉鎖になっても仕方がないモノですし。
福島競馬場内にあった岩手場外発売所は
震災とは無関係に閉鎖が決定していましたし。
でもきっとこうした事が出来たのは
東日本大震災が理由なのだと思います。
もちろん東京競馬場で南部杯を実施したのも、
「岩手競馬を支援する日」が出来たのも、
震災が大きな理由でしょう。
もし震災が起きずに、
いつもの年のように4月に水沢でシーズンが開幕し、
水沢と盛岡の開催を繰り返しながら
来年の1月にシーズンを終えていたとしたら
どうだったでしょうか?
恐らくまた馬券の売上減に悩まされ、
岩手日報あたりにその売上減を何度も指摘され、
冬場のオフシーズンに入ったところで議会等でも
存廃問題が議論される。
またそんな事を繰り返していたのではないでしょうか。
JRAも恐らく南部杯当日は「非開催日」ということで
岩手競馬に場外発売所での営業などを認めることはなく、
またAKB48のイベント会場として
競馬場を貸し出していたのではないでしょうか?
今年はこの「岩手競馬を支援する日」の存在により、
南部杯という存在が、
そして岩手競馬という存在が、
中央競馬のファンに、
そして全国の競馬ファンに認知されることになりました。
今回の南部杯の売上による直接の支援も大きいですが、
日頃は「岩手競馬」を意識する事がない競馬ファンに
「岩手競馬」を認識させる大きなきっかけとなった筈。
今後のやり方次第ではありますが、
この先何年かは岩手競馬が「存廃問題」で騒がれることはないでしょう。
しかしその大きなきっかけは「東日本大震災」です。
多くの人が地震や津波で命を奪われ、
住居や財産、職業を失った
「東日本大震災」がきっかけです。
結果論ではありますが、
岩手競馬の存続がこうした数多くの犠牲の上に成り立っていることを
関係者は自覚しなければなりません。
岩手競馬は岩手県民に大きな借りを2つ作ってしまいました。
一つは今回の震災が逆に存続のきっかけとなってしまった点、
そしてもう一つ忘れてはならないのは
2007年に紆余曲折を経た上で何とか県議会で可決した巨額融資の件。
当時、県内各地で行われた公聴会で、
県沿岸部の住民から
「競馬よりも沿岸地域の水害(台風・津波等)の対策を」
という声が上がっていたという報道を目にしたことがあります。
岩手競馬を潰してその対策をしていても
津波被害を防ぐことは出来なかったかもしれません。
それでも津波被害のニュースを目にした時、
私が真っ先に思い出したのはこのことでした。
お金だけではない、
この岩手県民への大きな「借り」を
岩手競馬はどう返していくのでしょうか?
更に大きな宿題を抱えたことだけは間違いないと思います。
しつこいかもしれませんが、
もう一度この写真を紹介したいと思います。
10日(月・祝)はマイルチャンピオンシップ南部杯当日の
東京競馬場におりました。
場内で色々な光景を見ながら、
考え続けていたことを少々書いてみたいと思います。
受け止め方によっては
「菅野がまた毒を吐いてるよ」と思われる内容もあるかもしれません。
それでもあえて書きたいと思います。
場内で岩手競馬を感じさせる様々な企画を目にしながら、
私はある事を思い出していました。
それは数年前の事になります。
あるブロガーさんからこんな指摘を受けたことがあります。
「菅野さんはいつも
"東京競馬場には岩手競馬の場外発売所があるのだから、
もっと岩手の馬券を買おう"と書いています。
また岩手県競馬組合にも
"東京競馬場の岩手競馬場外をもっとPRすべきだ"
と主張しています。
でも目の前を生で馬が走っている競馬場で、
わざわざモニター越しに地方競馬のレースを見て
何が楽しいのですか?」
今年、府中の岩手場外でTwitterに投稿していたら、
同じブロガーさんからこんなツイートを頂きました。
「みんな岩手競馬を応援する為に
府中の岩手場外で馬券を買っているのです。
足を引っ張るようなツイートは止めてください」
足を引っ張るツイートをしているつもりはありません。
そもそもこの人は数年前と言っていることが違うし。
でもこの人のそんな「ブレ」よりも
もっと大きな別の感情が沸いてきたのを覚えています。
この人はこの東京競馬場の中にある
岩手競馬の場外発売所の存在価値を認めてくれたのです。
これが私にとってはとても嬉しく思えました。
この日の岩手場外では様々なイベントも行われていました。
競馬メディアに出演する方々によるトークショーや出版サイン会、
スポーツ紙・夕刊紙主催の抽選会など・・・。
毎週ここまでやるのは大変ですが、
「この場所でただ発券機を並べて岩手の馬券を売るのではなく、
場所の認知と盛り上げを考えた施策が必要だ」
と訴え続けていた一人としてはようやく実現したのかな?
という想いがあります。
この施設は恐らく経費もバカにならない筈ですから、
岩手競馬の売上に貢献できなければ
コストカットの為に閉鎖になっても仕方がないモノですし。
福島競馬場内にあった岩手場外発売所は
震災とは無関係に閉鎖が決定していましたし。
でもきっとこうした事が出来たのは
東日本大震災が理由なのだと思います。
もちろん東京競馬場で南部杯を実施したのも、
「岩手競馬を支援する日」が出来たのも、
震災が大きな理由でしょう。
もし震災が起きずに、
いつもの年のように4月に水沢でシーズンが開幕し、
水沢と盛岡の開催を繰り返しながら
来年の1月にシーズンを終えていたとしたら
どうだったでしょうか?
恐らくまた馬券の売上減に悩まされ、
岩手日報あたりにその売上減を何度も指摘され、
冬場のオフシーズンに入ったところで議会等でも
存廃問題が議論される。
またそんな事を繰り返していたのではないでしょうか。
JRAも恐らく南部杯当日は「非開催日」ということで
岩手競馬に場外発売所での営業などを認めることはなく、
またAKB48のイベント会場として
競馬場を貸し出していたのではないでしょうか?
今年はこの「岩手競馬を支援する日」の存在により、
南部杯という存在が、
そして岩手競馬という存在が、
中央競馬のファンに、
そして全国の競馬ファンに認知されることになりました。
今回の南部杯の売上による直接の支援も大きいですが、
日頃は「岩手競馬」を意識する事がない競馬ファンに
「岩手競馬」を認識させる大きなきっかけとなった筈。
今後のやり方次第ではありますが、
この先何年かは岩手競馬が「存廃問題」で騒がれることはないでしょう。
しかしその大きなきっかけは「東日本大震災」です。
多くの人が地震や津波で命を奪われ、
住居や財産、職業を失った
「東日本大震災」がきっかけです。
結果論ではありますが、
岩手競馬の存続がこうした数多くの犠牲の上に成り立っていることを
関係者は自覚しなければなりません。
岩手競馬は岩手県民に大きな借りを2つ作ってしまいました。
一つは今回の震災が逆に存続のきっかけとなってしまった点、
そしてもう一つ忘れてはならないのは
2007年に紆余曲折を経た上で何とか県議会で可決した巨額融資の件。
当時、県内各地で行われた公聴会で、
県沿岸部の住民から
「競馬よりも沿岸地域の水害(台風・津波等)の対策を」
という声が上がっていたという報道を目にしたことがあります。
岩手競馬を潰してその対策をしていても
津波被害を防ぐことは出来なかったかもしれません。
それでも津波被害のニュースを目にした時、
私が真っ先に思い出したのはこのことでした。
お金だけではない、
この岩手県民への大きな「借り」を
岩手競馬はどう返していくのでしょうか?
更に大きな宿題を抱えたことだけは間違いないと思います。
しつこいかもしれませんが、
もう一度この写真を紹介したいと思います。
「走れる歓びを力に、前へ。」
2007年の巨額融資案可決後、
何とか迎えることが出来た新シーズンにおける
岩手競馬のキャッチフレーズです。
「歓び」の土台にある大きなモノをよく考えて頂ければ、
と思っています。
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