「過去」と比較する


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24日(日)も自宅アパートでグリーンチャンネルと
地方競馬のインターネットライブ中継を見ながら、終日を過ごしました。
この夏も昨年同様「我慢の夏」になりそうなのですが、
昨年よりは「その先」が見える分だけ、
精神的には楽かもしれません。

オルフェーヴルが「復活」した形となった宝塚記念。
Twitterでも少し書きましたが、
この馬は父ステイゴールドの波瀾万丈だった現役時代を思い出させる馬ですね。
当時ステイゴールドという馬が好きだった方なら、きっとご理解頂けるかと。
同じ3冠馬でもディープインパクトよりも思い入れが強くなりそうな馬ですね。

さて、この日の福島10R鶴ケ城特別で走行妨害によって、
着順が変更となるケースが発生しました。
パトロールビデオでクラッチヒットの進路の取り方を見る限り、
この判断は当然ですが、
TwitterのTL上に10日(日)の東京8Rにおける
ファイナルフォームのケースとの比較で疑問を呈する意見が載るのも
一方では止むを得ない気がしますね。
私が更新作業を休んでいる間にまた「裁決問題」が再燃してしまいましたので、
この件について思うところを少々。

クラッチヒットのケースとファイナルフォームのケースを比較すると、
「より明らか」なのは今回のクラッチヒットの方ではないかと思います。
でも「何故そう思うのか?」と尋ねられれば、
その「被害の程度」と答えるしかありません。
結局、競馬における裁決はどうしても「程度」の問題になってしまうのです。
野球における「ボールorストライク」「アウトorセーフ」のように
一定のところで線引をするのが難しいのが、
競馬という競技における「審判」の特徴でもあります。
10日(日)東京8Rの件を受けて「JRAが裁決基準を見直す」という報道が
一部のスポーツ紙でありましたが、
裁決基準を見直すことで解決できる問題ではないと私は思います。

昨年、幸英明騎手が不服申立てをした際に、
「新・競馬ニュース」でこんな記事を書きました。

(論説)改めて「裁決問題」に思う(新・競馬ニュース)


-「審議ランプ」が点いたレースについては現在、
レース直後にパトロールビデオが公開されることになっている。
しかし本当に公開すべきなのは
そのパトロールビデオが公開された個々のレースについて、
裁決委員の間で「走行妨害の基準・定義」と
照らし合わせて交わされた、
議論の内容ではないだろうか?
騎手らに事情聴取している場合は、
その過程についても公開すべきだろう。
こうした情報の公開なしにパトロールビデオを見せられても、
何の意味も持たないと考えられる。

もし公開に時間がかかるのならば着順・払戻金発表後、
当日の夜以降に公式サイトや
翌日以降レーシングプログラムで公開する方法でも構わないと思う。
協力を得られるのであれば、
直後に発売される「週刊競馬ブック」「週刊ギャロップ」や
スポーツ紙等での公開という形でも構わないと思う。
問題はこうした裁決結果によって
「これでは騎手なんかやっていられない」という騎手や
「こんな裁決では馬券を買う気になれない」
というファンが出ないことが大切なのだ。-


基本的には当時も書いた通り、
後日でも構わないので詳細な説明を行うべきだと思っています。
そして10日(日)東京8Rの件から新たに考えたことがあります。
その説明は当時の私が書いた「走行妨害の基準・定義」だけではなく、
「過去の裁決事例との比較」で行うべきではないでしょうか。
結局、これまでのジャッジとの整合性が問われているのですから、
その視点からの説明をするのが最も効果的でしょう。
例えば、

・2006年のエリザベス女王杯で降着となったカワカミプリンセス

・2008年のオークスで降着とならなかったトールポピー

・2010年のジャパンカップで降着となったブエナビスタ

と今回は「どの点で似ているのか?」
あるいは「どんな理由で全く異なるのか?」などといった具合です。
もちろんこの3つだけでは「全然ケースが異なる」という意見もあるでしょうから、
G1だけではなく、
未勝利戦からG1までの全てのレースを比較対象にすべきだと思います。
つまり明らかな採決基準の変更がない限り、
「過去の事例」を元に判断し、関係者・ファンへの説明を行う、というのはどうでしょうか。

説明する必要性が生じる以上、
その場のジャッジにおいての「ミス」をゼロに近づける効果も期待できると思います。
ジャッジを担当する人間に対して、
ある程度のプレッシャーを与えることは必要でしょうし。

一部の報道を見る限り、
この「裁決問題」に関してJRAは改めて説明の機会を設ける可能性があります。
でもその説明は「基準」の話ではなく、
「過去」との整合性がポイントになるのではないか、と私は考えます。

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プロフィール

菅野一郎
(かんのいちろう・本名同じ)
「もっと競馬をやりたいな」で、
「第1回Gallopエッセー大賞(2005年)」において、
佳作を受賞。
現在、競馬読み物Webサイト
「WEEKEND DREAM」管理人を務める。
時には厳しく、時には温かく愛情を込めて、「競馬の未来」を語ります。

※「プロフィール詳細・経歴」もご覧ください

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