「コスモバルク」について総括が必要では?


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本日23日(月・祝)も自宅アパートにおります。
本当は船橋に行きたかったのですが、
資金不足の為、自宅アパートで日本テレビ盃を観戦することにします。

「新・競馬ニュース」から、この話題について少々。


プレイアンドリアル(北海道) 次走は東京スポーツ杯2歳S/コスモバルクと同じコンビでJRAに挑む(新・競馬ニュース)


プレイアンドリアルの名前をジュニアグランプリ(盛岡)の出走予定馬から見つけた時点で、
「もしかして・・・」とは思いました。
そのジュニアグランプリを勝ったことで、
かつてのコスモバルクと同様に「JRAへ挑戦」という流れとなりそうです。

プレイアンドリアルをコスモバルクと比較するのは、
東スポ杯が終わってからにすべきかもしれません。
でもプレイアンドリアルとは別に、
考えておくべきことがあるような気がしています。

それは「コスモバルクの現役時代」について、
関係者も、ファンも、その総括がしっかりと出来ているのかな?という点です。
コスモバルクがJRAの3歳牡馬クラシック戦線に挑んだのは2004年。
勝ち進むにつれて、この国の競馬制度が抱える様々な問題点が議論の対象となりました。
それは中央競馬と地方競馬の関係であり、
更に同馬がホッカイドウ競馬の認定厩舎(外厩)で調教されている馬だったことから、
日本の競馬界における「厩舎制度」についても議論の対象となりました。
今年、キズナで日本ダービーを制した栗東・佐々木晶三調教師が、
当時のスポーツ紙にこんなコメントを残していた事を覚えています。

「あの馬(コスモバルク)にJRAのG1を勝たれてしまったら、
我々(調教師、または厩舎関係者)の存在価値が問われる」

それだけ、当時の岡田繁幸氏が、
コスモバルクを通して日本の競馬界に向けて発信したメッセージは、
強烈なものだったのですが。

でも、そのメッセージが多くの競馬ファンの称賛を集める一方で、
私はその後、特に引退間際のコスモバルクの姿を見る度、
ある1つの疑問を抱き続けていました。
もし、コスモバルクが道営からJRAに移籍していたら、
もっと異なる実績が残っていたのではないでしょうか?

誤解がないように申し上げますが、
「調教技術のレベル」に差がある、などという話を書きたいのではありません。
当時のコスモバルクは「道営所属馬」であったが為に、
常に門別競馬場で追い切り後にJRAの競馬場へ輸送、という措置が取られていました。
そしてJRAのレースを勝っても、必ず一度は北海道に戻り、
次はまた再び北海道から輸送、というパターンを強いられていました。
(冬場や海外遠征後などを除く)

このような参戦のパターンを強いられていた理由はもちろん、
日本の競馬界における「制度の壁」があったからです。
当時はこうした点を批判する競馬メディアの論調やファンの声もあったのですが、
コスモバルクは単なるレースにおける勝ち負けだけではなく、
そんな「改革」への期待までもを背負わされて走っていたのではないでしょうか?
確かに競走馬は様々な人間たちの「期待」を背負って走ります。
しかしコスモバルクが背負っていた「期待」は、
他の競走馬たちが背負っていたものと比較しても、
あまりにも大き過ぎたのではないでしょうか?

私も、その当時にこのサイトで書いていた事を考えると、
こうした動きを批判できる立場にはありません。
でも、今改めて考えると、こうした「期待」を背負わされ、
同時期に走ったJRA所属馬たちにはないハードルを
乗り越える必要性があったコスモバルクは、
持って生まれた能力を常に100%発揮できる状態にあったのでしょうか?
今でも疑問が残ります。

ここまで読んで、気を悪くされた方もいるかもしれません。
でも、昨日のプレイアンドリアルの勝利を見て、
関係者の方々の名前から思い浮かぶ名前が「コスモバルク」であり、
そのコスモバルクのレースを生で数多く見続けたファンの一人として、
どうしても気になってしまうのです。
もしかするとプレイアンドリアルもコスモバルクと
同様のものを背負って走らなければならないのでしょうか?

本当に申し訳ありません。

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プロフィール

菅野一郎
(かんのいちろう・本名同じ)
「もっと競馬をやりたいな」で、
「第1回Gallopエッセー大賞(2005年)」において、
佳作を受賞。
現在、競馬読み物Webサイト
「WEEKEND DREAM」管理人を務める。
時には厳しく、時には温かく愛情を込めて、「競馬の未来」を語ります。

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