お疲れ様でした

ブライアンズタイムが死亡したという情報が入って来ました。

私が競馬を始めてから最初に見た３冠馬はナリタブライアンでした。
そのせいか「３冠馬」と言葉に真っ先に思い浮かぶのは、
ディープインパクトでも、オルフェーヴルでもなく、ナリタブライアンなのです。
単に強いだけではなく、色々なドラマを見せてくれた馬でした。
「３冠」はいずれも「圧勝とはこういう勝ち方に使われる表現なのだ」
と言いたくなる勝ちっぷりでした。
でも菊花賞の前哨戦（当時）だった京都新聞杯でスターマンにまさかの敗戦を喫してみたり、
古馬になって股関節を痛め、その後は思うように勝てなくなってしまったり、
それでも阪神大賞典でマヤノトップガンとの壮絶な叩き合いを制したり、
１２００メートル戦の高松宮杯（現高松宮記念）出走が大論争になったり・・・。
ナリタブライアンという馬への記憶は今でも鮮明に残っています。

マヤノトップガンも競馬の面白さを教えてくれた馬でした。
番手からの競馬しか経験のなかった菊花賞馬が
有馬記念ではハナに立つ競馬で後続を完封。
でもラストランとなった１９９７年の天皇賞・春は
後方から終いの脚を伸ばす形での勝利でした。
競馬における「展開」の意味を教えてくれた馬だったような・・・。

ナリタブライアンもマヤノトップガンもブライアンズタイム産駒でした。
私が競馬にのめり込むきっかけを作ってくれた馬たちの父親です。
もっと若い世代の競馬ファンには
ウオッカの父タニノギムレットもブライアンズタイム産駒でした、
という書き方の方がいいかもしれませんね。
サンデーサイレンスと比較すると、
人間の側に起きた出来事に翻弄された馬だったような気もしますが、
それでも大種牡馬であったという事実に変わりはありません。

お疲れ様でした。
ゆっくりとお休みください。