(書評)「騎手の一分」(藤田伸二氏著)
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変な時間に日記を更新していますが、
単に夜中に眠ることが出来なくなってしまったということでひとつ(笑)。
久しぶりに「書評」でも。
この日記のカテゴリとして「競馬書評」というモノがありながら、
書くのは6年ぶりだったりします。
サボっていてスミマセン。
そんな久しぶりの「書評」ですが、
今回はこの本を紹介しましょう。
「騎手の一分」(藤田伸二氏著、講談社現代新書)
本を読まなくても、
岩田康誠騎手やエージェント制度に対する苦言など、
藤田伸二騎手が何を言おうとしているのか、
インターネットなどを通して、かなり広まってしまった印象があって、
該当する部分を読んでもあまり新鮮味がなかったりなんかして・・・(笑)。
その一方で田原成貴さんや安藤勝己さんに関する話は興味深いものがありましたが。
話題となっている岩田康誠騎手への批判や、
エージェント制度に関する記述については、
「インターネット上で語られていた話を藤田騎手が裏付ける形となった」
という見方をする人もいるかもしれません。
確かにそう見るのが自然なのでしょう。
でも「騎手」という立場の人が10人いれば
10通りの見解があっても不思議がないのが「競馬」である、と思っています。
恐らく「調教師」でも同じでしょう。
その人が今置かれている環境や今日に至る経緯によっても違う筈ですし、
「馬主」「競馬メディア関係者」「ファン」など、
話をする相手に応じて、話す内容が変わるケースもあります。
その話の内容も「二枚舌」などと批判されるような性質のものではなく、
「ビジネス」として当然の話だったりします。
これからこの本を読む人は、
藤田伸二という「騎手」が語ったことだから、と絶対視するのではなく、
あくまで「一つの見解」として受け止めながら読むことをオススメします。
恐らく競馬社会の中には、藤田騎手の主張を全否定する人もいるでしょうし、
この本の中で批判の対象となっている
岩田康誠騎手や福永祐一騎手、川田将雅騎手にも、それぞれ言い分はあるでしょう。
「正解」は1つではなく、
それぞれの立場に応じて、いくつもの「正解」があるのだと思います。
こういう事を書くと、
著者である藤田伸二騎手やこの本の関係者からはお叱りを受けるかもしれません。
(面識はありせんが)
この本の中で私が最も印象に残ったのは「あとがき」の部分でした。
よく言われている通り、
藤田騎手はこの本を「引退覚悟」で書いたのかもしれません。
確かに「引退」について言及している箇所もあります。
しかし一方で、これだけJRAや競馬社会に不満を抱いているのに、
どうして彼はまだ現役騎手を続けているのでしょうか?
その理由が「あとがき」に凝縮されているような気がしました。
この「あとがき」の内容こそが藤田伸二騎手の今日までの歩みそのものであり、
彼自身の競馬観や人生観に基づくものではないか、と思ったりなんかして。
引退後の藤田伸二騎手は恐らく、競馬界とは距離を置こうとするのでしょう。
この「あとがき」を読むと、そんな予感がします。
騎手を辞めてからもテレビの競馬中継番組に出演する機会が多い安藤勝己さんとは
異なる「第2の人生」を歩むことになるのでしょう。
藤田騎手らしい気もするし、それでも少々寂しい気もするし・・・。
この「あとがき」からそんな事を考えてしまったのは私だけかもしれませんが。
単に夜中に眠ることが出来なくなってしまったということでひとつ(笑)。
久しぶりに「書評」でも。
この日記のカテゴリとして「競馬書評」というモノがありながら、
書くのは6年ぶりだったりします。
サボっていてスミマセン。
そんな久しぶりの「書評」ですが、
今回はこの本を紹介しましょう。
「騎手の一分」(藤田伸二氏著、講談社現代新書)
本を読まなくても、
岩田康誠騎手やエージェント制度に対する苦言など、
藤田伸二騎手が何を言おうとしているのか、
インターネットなどを通して、かなり広まってしまった印象があって、
該当する部分を読んでもあまり新鮮味がなかったりなんかして・・・(笑)。
その一方で田原成貴さんや安藤勝己さんに関する話は興味深いものがありましたが。
話題となっている岩田康誠騎手への批判や、
エージェント制度に関する記述については、
「インターネット上で語られていた話を藤田騎手が裏付ける形となった」
という見方をする人もいるかもしれません。
確かにそう見るのが自然なのでしょう。
でも「騎手」という立場の人が10人いれば
10通りの見解があっても不思議がないのが「競馬」である、と思っています。
恐らく「調教師」でも同じでしょう。
その人が今置かれている環境や今日に至る経緯によっても違う筈ですし、
「馬主」「競馬メディア関係者」「ファン」など、
話をする相手に応じて、話す内容が変わるケースもあります。
その話の内容も「二枚舌」などと批判されるような性質のものではなく、
「ビジネス」として当然の話だったりします。
これからこの本を読む人は、
藤田伸二という「騎手」が語ったことだから、と絶対視するのではなく、
あくまで「一つの見解」として受け止めながら読むことをオススメします。
恐らく競馬社会の中には、藤田騎手の主張を全否定する人もいるでしょうし、
この本の中で批判の対象となっている
岩田康誠騎手や福永祐一騎手、川田将雅騎手にも、それぞれ言い分はあるでしょう。
「正解」は1つではなく、
それぞれの立場に応じて、いくつもの「正解」があるのだと思います。
こういう事を書くと、
著者である藤田伸二騎手やこの本の関係者からはお叱りを受けるかもしれません。
(面識はありせんが)
この本の中で私が最も印象に残ったのは「あとがき」の部分でした。
よく言われている通り、
藤田騎手はこの本を「引退覚悟」で書いたのかもしれません。
確かに「引退」について言及している箇所もあります。
しかし一方で、これだけJRAや競馬社会に不満を抱いているのに、
どうして彼はまだ現役騎手を続けているのでしょうか?
その理由が「あとがき」に凝縮されているような気がしました。
この「あとがき」の内容こそが藤田伸二騎手の今日までの歩みそのものであり、
彼自身の競馬観や人生観に基づくものではないか、と思ったりなんかして。
引退後の藤田伸二騎手は恐らく、競馬界とは距離を置こうとするのでしょう。
この「あとがき」を読むと、そんな予感がします。
騎手を辞めてからもテレビの競馬中継番組に出演する機会が多い安藤勝己さんとは
異なる「第2の人生」を歩むことになるのでしょう。
藤田騎手らしい気もするし、それでも少々寂しい気もするし・・・。
この「あとがき」からそんな事を考えてしまったのは私だけかもしれませんが。
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