「スポーツ」としては正論ですが・・・
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凱旋門賞におけるディープインパクトの禁止薬物検出事件について、日経・野元賢一記者がサラブnet「専門記者の競馬コラム」で書かれたものが、
23日(月)にアップされています。
スポーツと公認賭博の間 薬物ショックを巡って(1)
http://sports.nikkei.co.jp/keiba/column.cfm
まず野元記者でなければ書けない可能性のある話がひとつ。
例の高橋政行理事長の「汚点」発言は、
事務方の文案にわざわざ高橋理事長が書き加えたものであったという事。
所詮は事なかれ主義の「霞ヶ関の住人」だったということでしょうね。
都合が悪くなれば、現場に対応させて自分は逃げる。
こういう無責任さがないと霞ヶ関ではきっと生きていけないのでしょうな。
以前、この日記で書いた「競馬法施行規則改正案」の件も構造はほぼ同じです。
上で決まった事について、現場レベルで生じる摩擦は、
末端の人間達に「運用だ」と言って押し付ける。
これが彼らの処世術なのでしょう。
霞ヶ関のお役所だけではなく、民間企業でもよくある事ですけどね。
で、「汚点」発言は本論とは違うので、
野元記者のコラムに戻ります。
興味深いのは「薬物問題」の処理の話。
フランスにおける競馬における「薬物問題」も、
その他のスポーツにおけるドーピングの問題も、
関係者を処分するのはそれぞれの競技の範疇でのもの。
ところが日本の競馬は中央も、地方も、
「競馬法違反」で刑事罰になる。
JRAなり各競馬組合なりが「調査」するのではなく、
警察が「捜査」するのだという点。
イプラトロピウムは日本ではまだ禁止薬物になっていませんが、
もし既に禁止されているものであれば、
金子真人オーナーや池江泰郎調教師は、
「競馬法違反容疑」で「捜査」の対象となる訳です。
野元記者の
―「刑事罰に相当する効能」の証明に時間がかかり、
対応は後手後手に回っている。―
という指摘もその点では同意です。
でもどうなのでしょう。
今年1月に笠松で禁止薬物が見つかった時、
某地方競馬の厩務員さんからこんな話を聞きました。
「競馬場というところは、バレなければ何でもありだからねえ。」
果たして「警察」の手ではなく、
「競馬社会」の自浄作用に全てを委ねる事は果たして可能なのか?
「スポーツ」としては正論ですが、
実態としてどうなのか、私には良く分かりません。 ツイート
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