「ファン代表」
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2012年の秋に「週刊競馬ブック」がジャーナリストの田原総一朗さんと
JRAの土川健之理事長の対談記事を掲載したことがありました。
その対談記事の中で、土川理事長がこんな発言をしていたことを記憶しています。
(ファンの声を取り入れる為にどんな事をしているのか?と質問されて)
「いつも顔を合わせている報道関係の方々をファン代表であると考え、
意見交換をしています」
「競馬」において、報道関係者は「ファン代表」なのでしょうか?
一口に「競馬ファン」と言っても、様々なタイプが実在するのですが・・・。
・「競馬」を「スポーツだ」と定義する人
・馬券の「的中or不的中」にしか興味がない人
・競馬観戦は大好きだけど、馬券は全く買わない人
・馬券を買うより、競走馬や騎手の写真を撮ることに夢中な人
・いわゆる「一口馬主」として出資することで「競馬」と関わっている人
・ゴール前で大声を出して騒ぐことに喜びを見出している人
・「競馬」よりも「競馬中継番組に出ている女性キャスター」に興味がある人
今、思いつくままに書いてみましたが、
他にも「競馬ファン」には様々なタイプの人々がいます。
こうした「ファン」全てを「報道関係者」が代表することが出来るのでしょうか?
恐らくあり得ないですよね。
その意味で土川理事長の発言に対し、私は違和感を持っています。
でも「報道関係者」にそんな「ファン代表」の役割を求めているのは、
土川理事長だけではないのかもしれません。
実はその「ファン」の側も同じなのかも。
JRA賞における「記者投票」に対する様々な反応を見ていると、そんな事を感じます。
「ファン代表」なのだから、「ファン代表」であることを意識して投票しなければならない。
「ファン代表である以上、その投票には「模範解答」が存在する筈で、
その「模範解答」以外の馬を投票するとその人は批判の対象となってしまう。
この現状は一体・・・。
「報道関係者」は「一人のファン」だとは思います。
でも「一人のファン」に過ぎないのです。
「代表」などということはあり得ません。
その「ファン」が常に正しいことを言っている訳ではないのですし。
「ファン代表」などという勝手な縛りを彼らに要求したら、
自由な言論活動が出来なくなってしまいますよ。
私はあの「記者投票」は「一人のファンによる選択の結果だ」と思うことにしています。
その「記者投票」を見ながら、「自分ならどの馬を選ぶのか?」を考える。
それだけでいいのではないでしょうか?
「競馬」に「模範解答」なんか要りません。
「模範解答」がないからこそ、面白いと思うのですけどね。
あっ、私も「ファン代表」のつもりは全くありませんので・・・(笑)。
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