カネヒキリの話
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Twitterでもお伝えしている通り、東京競馬場におります。
各方面に無理を言って、この土日は「競馬」以外の予定を入れていませんので、
ダービー前日から競馬を目一杯楽しみたいと思います。
さて「新・競馬ニュース」でもお伝えしましたが、カネヒキリが死亡しました。
思い出の多い馬でした。
カネヒキリが2008年の東京大賞典を制した時のこと。
この時は色々あって、大井競馬場から取材章を頂くことができたのですが、
レース後、角居勝彦調教師を囲む報道陣の輪に加わり、
同調教師の話を聞いた時のことが忘れられません。
長く続いた故障との戦いを乗り越え、
前走のジャパンカップダート、そしてこの東京大賞典を連勝したカネヒキリ。
報道陣からは当然のように「2度目のドバイ挑戦」についての質問が飛び出しました。
何度も海外遠征をしている調教師さんです。
カネヒキリ自身も2006年にドバイに渡っています。
しかし、角居勝彦調教師はあっさりと否定されました。
大きな故障を経験している馬だけに、
ジャパンカップダートの後も脚元に細心の注意を払いながらの出走であり、
今後もそんな気遣いが必要な状況下で「海外遠征」という選択肢はありません。
そう語る角居勝彦調教師の口調は静かで、そして穏やかなものでした。
詳しく聞かなくても、その間の苦労が容易に想像できるような話しぶりでした。
そして誰もそれ以上のことを質問することはできない中、
静かに一礼して立ち去られたた同調教師の姿を忘れることができません。
あの日、抱いた印象をどんな言葉で表現すべきか、未だによくわかりません。
いや、当事者ではない自分が安易に書いてはいけないのでしょう。
そんな雰囲気を感じた瞬間でした。
地方競馬では重賞タイトルを獲得したカネヒキリ産駒が4頭います(記事作成時点で)。
こうした馬たちについて「カネヒキリ産駒の・・・」と書く度に、
あの当時を思い出してしまうのです。
カネヒキリ号のご冥福をお祈りします。
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