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夢の続きを見に行こう

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地方競馬ファンの皆さん、このキャッチフレーズを覚えていますか?

「夢の続きを見に行こう」

2004年度の岩手競馬がCM等で使用したキャッチフレーズです。
メイセイオペラが1999年のフェブラリーSを勝利する映像と共に、
このキャッチフレーズが登場しました。


この2004年は、岩手競馬にとって大きな転換期となった年でした。
それまでは「地方競馬の優等生」と呼ばれていた岩手競馬が
実は経営難に陥っており、廃止の危機を迎えていることが、
岩手日報の報道や有識者会議の議論などで明らかになりました。
下手をすると、岩手競馬はこの年、既に廃止になっていたかもしれません。
そんな状況下で何とか存続することになった岩手競馬がアピールしたのは
「あのメイセイオペラが育った盛岡・水沢競馬場」というポイントでした。
「夢の続き」とは、もちろんメイセイオペラと同様の、
いやメイセイオペラ以上の戦績を残す馬が岩手に出現することを意味しています。
ちょうど初年度産駒がデビューする年だったということもあったのでしょうけど。


この2004年以降、
岩手競馬でメイセイオペラを超える戦績を残した馬は出現していません。
いや、今日の岩手競馬はそんな馬が出現するような環境にはありません。
メイセイオペラが現役だった頃、
つまり「地方競馬の優等生」だった岩手競馬の運営手法が
その後の存廃問題とも深く関係しているだけに、
「第2のメイセイオペラ」を期待すべきではない、という話を、
私自身もウチのサイトに書いた記憶があります。
その考えは今も変わっていません。
でもこれだけは認めなければならないでしょう。


もしメイセイオペラという馬が存在しなかったら、
今頃、岩手競馬は廃止になっていたに違いありません。


もしメイセイオペラがあのフェブラリーSを勝っていなかったら、
盛岡競馬場も、水沢競馬場も、今では無くなっていたに違いありません。


筋道として、議論の方向性として、正しいか、正しくないかは別にして、
「メイセイオペラが走っていた岩手競馬を廃止するなんてトンデモナイ」
という考え方があったことは確かでしょう。
だからこそ、無理筋な手法でも何とかしよう、という人たちが
何とか今日まで岩手競馬を存続させてきた、という側面はある筈です。


その意味ではメイセイオペラにお礼を言わなければならない人は
恐らく非常に多いでしょう。
私も盛岡や水沢には何度も行きました。
今でもインターネットで岩手の馬券を買うこともあります。
楽しませてもらっていますからね。
お礼を言わなければならない立場であることは言うまでもありません。


ありがとう、メイセイオペラ。
お疲れ様、メイセイオペラ。
きっと天国の競馬場でもダート戦線で活躍することでしょう。



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