本当に大変なのは地方所属騎手？

スポニチ（関東版）のみが伝えているというのが、
気になる点だったりはしますが、
どうやら一連の「ダブル免許」を巡る騒動は収拾に向かいそうですね。
しかもＪＲＡが実にいい指摘をＮＡＲ側にしてくれました。
「囲い込み」の問題は「異議申し立て」でも少し触れたことがあるのですが、
もう一度、簡単に説明します。
笠松競馬所属の安藤勝己は大井競馬など南関東では
自由に乗ることができません。
反対に船橋競馬所属の石崎隆之は笠松では
自由に乗ることができません。
ところがこの二人、騎手免許の発行元は
どちらも地方競馬全国協会（ＮＡＲ）。
これは地方所属騎手が中央競馬に自由に騎乗できない以上に
不思議な制度でした。
おかげで中津や新潟、益田など廃止になった競馬場所属のジョッキーたちは、
ＮＡＲから免許をもらっているにも関わらず、
なかなか他の競馬場に移ることはできなかったのです。
中には中津のトップジョッキーだった有馬澄男のように、
園田に移ろうとしたら、
内規で１年間厩務員を務めてからと言われ、
一時ＮＡＲに騎手免許を返上させられた、なんて話もあったりして。
例の「現場派」連中が、政治力がどうのとか色々難癖をつけて、
指摘しようともしなかったこの問題が、
何とＪＲＡの指摘で改善されることになろうとは・・・。
皮肉なモンですね。
いい方向に向かうのだからそれで良しということで
いいのではないかとは思いますが・・・。

これで南関東などはどんどん
各地のトップジョッキー達がどんどん参戦してくるのだろうな。
ヤル気が出てきたという地方所属騎手も少なくないでしょうが、
気になる点が一つ。
地方所属騎手って、トップレベルのジョッキー達の巧さばかりが強調されてますが、
実際、現地で見ていると
どうしてＮＡＲはあんな奴に免許を発行したのだろう、
と思ってしまう奴もいたりします。
例えば南関東の・・・、ってさすがに名前はマズイか（笑）。
まあ、南関東の人気予想屋「佐々木の予想」のブースの前に
１日いたら、だいたい誰かはわかりますよ。
でもそういう連中にとっては、
騎乗数は確実に減りますよ。
食っていけない人も出てくるんじゃないでしょうか。
厳しい勝負の世界ですから当然と言えば当然ですが、
騎手ではやっていけなくて、アルバイトをしながら馬に乗る、
なんて海外並みのケースもあるのかもしれません。