(重賞回顧)2001年第6回武蔵野S~優勝馬:クロフネ~
ゴールの瞬間、
場内から驚きの声が上がる。
2着イーグルカフェに9馬身差の圧勝劇。
もちろんその勝ちっぷりの凄さも驚きの理由ではあっただろう。
だがもっと衝撃的な理由があった。
ダート1600メートル1分33秒3・・・。
私のすぐ近くで見ていた男性は
「芝のレースかよ」とつぶやいた。
この前年に安田記念を制した
フェアリーキングプローン(香港)の走破タイムは
芝1600メートル1分33秒9。
最近の例では2009年の安田記念を勝ったウオッカが
マークしたタイムが芝1600メートル1分33秒5。
芝のG1レースよりもダートのG3戦で
更に速いタイムを叩き出してしまったのだ。
馬場状態は良馬場。
水分の含んだ「脚抜きの良い」速いタイムが出る
ダートコースなどではない。
引き揚げてきたクロフネと武豊を
府中のファンはG1並みの歓声で出迎えた。
目標としていた天皇賞・秋は
当時の外国産馬出走枠の関係で出走できず。
ダート戦線に路線を変えて、
最初のレースだった。
天皇賞除外でガッカリしたこの馬のファンたちは、
その代わりに大変なモノを見ることになったのだ。
この走破タイムはもちろんJRAレコード。
クロフネは次走のジャパンカップダートでも同様に
ダート2100メートル2分5秒9のJRAレコードで圧勝した。
しかしその勝ちっぷりに対しての驚きは
武蔵野Sの方が大きかったように私は記憶している。
こんな馬がまた府中のダートに出現する瞬間を見るのに
我々はあと何年待たなければいけないのだろうか?
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2001年10月27日(土) 4回東京7日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第6回東京中日スポーツ杯武蔵野S
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1600m 16頭立
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着枠 馬 馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 3F 人体重 廐舎
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1 8 15 $クロフネ 牡 3 武豊 57 1.33.3 35.6 1 520 (栗)松田国英
2 8 16 $イーグルカフェ 牡 4 田中勝春 59 1.34.7 35.9 5 464 (美)小島太
3 1 1 $シンコウスプレンダ 牡 7 横山典弘 57 1.34.9 36.3 6 504 (美)古賀史生
4 4 8 エンゲルグレーセ 牡 4 柴田善臣 57 1.35.0 36.9 2 474 (美)新関力
5 3 5 リージェントブラフ 牡 5 吉田豊 58 1.35.2 36.2 9 514 (美)大久保洋
6 4 7 $ワシントンカラー 牡 7 岡部幸雄 57 1.35.5 37.2 8 508 (美)松山康久
7 2 3 スターリングローズ 牡 4 福永祐一 56 1.36.0 37.4 4 524 (栗)北橋修二
8 7 14 $マイネルエーレ 牡 3 梶晃啓 54 1.36.2 37.1 15 452 (美)稲葉隆一
9 2 4 トーホウダイオー 牡 4 郷原洋司 56 1.36.4 37.6 3 440 (栗)梅内忍
10 1 2 $サインオブファイア 牡 4 ソレンソ 56 1.36.4 37.9 7 444 [外]マーケス
11 5 9 $ゲイリーコンドル 牡 6 小野次郎 56 1.36.6 38.7 12 506 (栗)増本豊
12 6 12 ミカダンディー 牡 3 田面木博 54 1.37.2 38.0 13 460 (栗)梅田康雄
13 5 10 マイネルエアメール 牡 7 村田一誠 56 1.37.4 38.2 10 480 (美)畠山吉宏
14 6 11 $サウスヴィグラス 牡 5 菊沢隆徳 56 1.37.7 40.0 11 480 (美)高橋祥泰
15 7 13 マチカネワラウカド 牡 7 石橋守 58 1.39.5 39.6 14 464 (栗)高橋隆
消 3 6 プリエミネンス 牝 4 蛯名正義 55 ------ ---- -- --- (美)伊藤圭三
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LAP :12.4-10.9-11.0-11.6-11.8-11.5-11.7-12.4
通過:34.3-45.9-57.7-69.2 上り:70.0-59.0-47.4-35.6 平均:1F:11.66 / 3F:34.99
単勝 15 \230
複勝 15 \140 / 16 \290 / 1 \430
枠連 8-8 \1440 (6)
馬連 15-16 \1440 (6)
ワイド 15-16 \600 (5)/ 01-15 \1020 (10)/ 01-16 \2540 (25)
(JRA-VANより
「TARGET frontier JV」使用)
※レース結果・払戻金については
主催者発表のものを必ずご確認ください。
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