(重賞回顧)2001年第26回エリザベス女王杯~優勝馬:トゥザヴィクトリー~
この馬を狙った自分が間違っていたかも・・・。
トゥザヴィクトリーの位置取りを見た瞬間、
私は後悔した。
いつもは逃げ・先行の戦術を取るこの馬が、
馬群の中団よりも後ろのポジションで追走している。
3月にドバイに遠征、
それ以来の実戦だった。
海外遠征と長期休養を経た馬を
いきなりG1レースで狙うのは無謀だったのかもしれない。
だが最後の直線で自分の狙いを「無謀」と決め付けるのは
早過ぎであったことを知る。
直線で強烈な末脚を繰り出して追い込んできたのが
そのトゥザヴィクトリーだったのだ。
上がり3ハロン33秒9、
こんな末脚が使える馬だったとは・・・。
先に抜け出したティコティコタック、
トゥザヴィクトリーよりも更に後ろから追い込んだローズバド、
そしてトゥザヴィクトリー、
この3頭が並んでゴール板を駆け抜ける。
写真判定の結果、軍配はトゥザヴィクトリーに。
2年前のオークスと秋華賞、
そして前年のこのレースと
これまで何度もG1タイトル獲得のチャンスはありながら、
力を出し切れず、敗戦を繰り返してきたトゥザヴィクトリー。
そのトゥザヴィクトリーのG1初制覇がこれまでとは全く違う、
後方からの決め手勝負の競馬になろうとは。
武豊はこの馬の末脚をいつ把握したのだろう?
競馬を始めて以来、
武豊のG1勝ちを何度も見てきたが、
このレースが最も印象に残る「武豊のG1勝利」である。
後方から追い込む競馬で勝つとは
全く思っていなかったのだから・・・。
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2001年11月11日(日) 5回京都4日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第26回エリザベス女王杯
3歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝・外 2200m 15頭立
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着枠 馬 馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 3F 人体重 廐舎
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1 7 13 トゥザヴィクトリー 牝 5 武豊 56 2.11.2 33.9 4 496 (栗)池江泰郎
2 2 2 ローズバド 牝 3 横山典弘 54 2.11.2 33.4 2 420 (栗)橋口弘次
3 4 7 ティコティコタック 牝 4 武幸四郎 56 2.11.2 34.1 5 438 (栗)松田正弘
4 6 11 レディパステル 牝 3 蛯名正義 54 2.11.2 34.0 3 452 (美)田中清隆
5 1 1 テイエムオーシャン 牝 3 本田優 54 2.11.3 35.3 1 446 (栗)西浦勝一
6 5 8 カリスマサンオペラ 牝 4 幸英明 56 2.11.5 34.0 13 468 (栗)崎山博樹
7 8 14 タフネススター 牝 4 松本達也 56 2.11.7 34.2 8 456 (栗)藤岡範士
8 4 6 メジロサンドラ 牝 5 熊沢重文 56 2.11.7 35.0 9 466 (栗)池江泰郎
9 5 9 マルカキャンディ 牝 5 福永祐一 56 2.12.1 34.4 7 478 (栗)北橋修二
10 7 12 ポイントフラッグ 牝 3 須貝尚介 54 2.12.3 36.2 14 524 (栗)須貝彦三
11 8 15 ヤマカツスズラン 牝 4 池添謙一 56 2.12.7 37.8 10 496 (栗)池添兼雄
12 6 10 スリーローマン 牝 4 四位洋文 56 2.12.8 35.0 11 456 (栗)武宏平
13 2 3 スプリングチケット 牝 4 角田晃一 56 2.13.1 36.4 6 448 (栗)鶴留明雄
14 3 5 タイキポーラ 牝 5 松永幹夫 56 2.13.6 38.6 12 486 (栗)松元茂樹
15 3 4 マイニングレディ 牝 3 小林徹弥 54 2.14.3 37.4 15 474 (栗)目野哲也
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LAP :12.3-10.9-12.0-11.7-11.6-12.0-12.3-12.1-12.3-12.0-12.0
通過:35.2-46.9-58.5-70.5 上り:72.7-60.7-48.4-36.3 平均:1F:11.93 / 3F:35.78
単勝 13 \590
複勝 13 \240 / 2 \190 / 7 \280
枠連 2-7 \1280 (7)
馬連 02-13 \2050 (7)
ワイド 02-13 \830 (8)/ 07-13 \1070 (12)/ 02-07 \940 (10)
(JRA-VANより
「TARGET frontier JV」使用)
※レース結果・払戻金については
主催者発表のものを必ずご確認ください。
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