(重賞回顧)2005年第5回アイビスサマーダッシュ~優勝馬:テイエムチュラサン~
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単勝オッズ1.8倍。
前年はこのレース優勝をきっかけに
G1のスプリンターズSのタイトルを手中に収めている。
このアイビスサマーダッシュは2002年にも優勝している
相性の良いレースでもある。
多くのファンはこのカルストンライトオの
アイビスサマーダッシュ3度目の優勝に期待していた。
別定59キロなどというのはG1馬としての勲章だ。
大した問題ではない。
しかし問題は別の所にあった。
何と1枠1番を引いてしまったのである。
多くの馬が周回コースのレースでは使われず、
蹄跡などによる荒れが少ない外ラチ沿いを通る新潟・直線1000メートル戦。
外枠の馬の方が有利と言われるこの舞台で、
カルストンライトオは最内枠を引いてしまったのだ。
果たしてこの1枠1番からどんな競馬を見せるのか?
カルストンライトオの最大の特徴と言えばスタートの速さ。
そのスタートダッシュの速さを活かして右斜め前に進路を取る。
そして一気に馬場の中央よりもやや外側のポジションへ。
しかしどうしても1頭だけ交わすことができない。
斜めに走るというコースロスを強いられた事も影響しているのだろうか。
そしてレースの後半へ。
コースロスに加えて、本来なら問題にならない筈の59キロという斤量も
この状況下では響いていたに違いない。
前の馬とカルストンライトオとの距離は徐々に広がっていった。
カルストンライトオが序盤にどうしても交わすことが出来なかった
馬の名はテイエムチュラサン。
しかしこの馬も5枠7番だから「外枠」とは呼べない。
よく見ると外ラチ沿いから2~3頭分離れたところを通っている。
恐らく「外ラチ沿い」にこだわっていなかったのだろう。
その外ラチ沿いを通っていたのはウェディングバレー。
最後はこの2頭の叩き合いとなった。
そしてテイエムチュラサンが最後に競り落として勝利を掴む。
馬場の外側が有利と言われる新潟の直線1000メートル戦。
だがコースロスをしてまで馬場の外側を通るという戦術は
果たして正解と言えるだろうか。
テイエムチュラサンもコースロスをしているが、
カルストンライトオほどの無理はしていなかったように思える。
だから最後にウェディングバレーとの叩き合いに勝てたのでは?
と思うのは素人考えだろうか。
ここ1~2年の新潟・直線1000メートル戦を見ていると
3枠、4枠といった枠順の馬が馬券に絡むケースも見られるようになった。
騎乗するジョッキーたちの意識も少しずつ変わりつつあるのかもしれない。
2005年8月21日(日)
新潟11R
第5回アイビスサマーダッシュ(G3)
新潟・芝1000メートル(直線)
1着5枠 7番テイエムチュラサン(51・田嶋翔) 54秒0
2着7枠10番ウェディングバレー(54・後藤浩輝) クビ
3着8枠12番スピニングノアール(56・中舘英二) 2 1/2
4着1枠 1番カルストンライトオ(59・大西直宏) 3/4
5着4枠 4番ソルトレイクスター(54・田中勝春) 1
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