(重賞回顧)2007年第19回ブリーダーズゴールドカップ(旭川)~優勝馬:ギルガメッシュ~
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前日に水沢競馬場でクラスターカップを観戦した後、
(この年は水沢での実施だった)
電車を乗り継いで、
青森から急行はまなすで北海道へ。
札幌到着後、サイトの更新をした時に、
少々気になる記事を見かけた。
しかしこの出来事が後に、
競馬界を揺るがす大騒動に発展するところまで、
まだ私は気がついていなかった。
サイト更新後、
特急列車で札幌から旭川へ。
JR旭川駅前にある
旭川競馬場へ向かうバスを待つ列で見た携帯メールで
事態が大変なことになっていることを知る。
「馬インフルエンザの発生により、
出走予定のJRA所属馬は全て競走除外」
旭川競馬場内にも、
ブリーダーズゴールドカップに出走予定だった
アルドラゴン、メイショウトウコン、マイネルボウノット、
オリンピアンナイトのJRA所属馬4頭、
更に当日の8Rに組まれていた交流競走に出走予定だった
JRA所属馬6頭が
競走除外となったことを伝える貼り紙がある。
この日の早朝に道営・ホッカイドウ競馬が企画した
厩舎見学に参加した知人に場内であった。
案内役を務めたホッカイドウ競馬の職員も
暗い表情だったという。
ホッカイドウ競馬では最高峰のレース、
ブリーダーズゴールドカップで
目玉となる筈のJRA所属馬達が
出走できなくなってしまったのだから無理はない。
13頭立ての筈だった8RのJRA交流競走は
道営馬のみの7頭立てに。
パドックは閑散とした状況となった。
メイン11Rのブリーダーズゴールドカップも
12頭立ての筈が、
8頭立てでのレースに変更。
当時、旭川で行われていたダートグレードレースでは
「名物」だった、
パドック脇に設置された「花道」を騎乗騎手たちが
ファンの声援を受けながら歩いて行く企画も、
この事態では盛り上がりはイマイチ。
虚しさだけが漂っていた。
優勝はギルガメッシュ。
2着ビーファイター、3着オースミシュネル、
4着バンブーボカ、5着アイノペンタイアと
道営所属馬が掲示板を独占した。
当然と言えば当然の結果だろう。
引き揚げてきた
優勝馬ギルガメッシュの鞍上・齊藤正弘騎手(現調教師)が
場内のファンに向かってガッツポーズ。
彼も必死だったに違いない。
この非常事態に、
地元騎手として何とか場内を盛り上げなければ。
そんな想いが伝わってくるガッツポーズだった。
レースの翌日、
旭川から札幌へ移動する高速バスの中で、
週末の中央競馬の中止を知る。
思えばこの日、
旭川でレースを見ることが出来た自分は
幸せだったのかもしれない。
この年、日本競馬界を襲った「馬インフルエンザ騒動」。
思えばあの日、
旭川で見かけた人の顔は皆、
曇っているような記憶がある。
きっと私もそんな顔をしていたのだろう。
2007年8月16日(木)
旭川11R
第19回ブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)
旭川・ダート2300メートル
1着6枠 7番ギルガメッシュ(北海道・56・齊藤正) 2分36秒2
2着8枠12番ビーファイター(北海道・56・山口竜) 3
3着4枠 4番オースミシュネル(北海道・56・服部茂) 1/2
4着5枠 6番バンブーボカ(北海道・56・宮崎光) 1 1/2
5着7枠 9番アイノペンタイア(北海道・56・桑村真) 2
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