(独り言)まだ残っているのだろうか?
多くの競馬ファンの注目が東西の金杯に集まっていた5日(木)、
昨年末の開催を最後に廃止となった
荒尾競馬所属騎手・調教師の今後の進路が
荒尾競馬組合より発表された。
騎手は小山紗知伽騎手候補生を含めた14名中、
「移籍」という形となったのは6名。
残る8名は民間の牧場などの就職するケースも含めて
「引退」という形となった。
調教師は14名中、
佐賀競馬に移籍する3名を除く11名が「引退」となる。
こうしたニュースを目にすると、
かつて調教師の方々に声をかけて頂いて
高崎競馬の存続を応援していた頃を思い出す。
当時、高崎の先生方は、
何故競馬を続けたいと思われたのか?
「生活の為」という部分もあったのかもしれないが、
そこにはもう一つ、
「馬を走らせる立場」ならではの「競馬の魅力」があった。
毎日の調教で馬を鍛え上げる。
中央競馬のような素質馬ばかりではないが、
それでも日々の鍛錬により、
馬も少しずつ変化する。
こうして鍛え上げた馬たちを
他の人が調教した馬たちと競い合わせる。
そこに馬が存在していればいい、というものではない。
戦って勝ち負けを競い合うからこそ意味があるのだ。
牧場で馬の相手をしているのとは事情が違う。
だからなのだろう。
一度は育成牧場に就職したものの
後に別の競馬場で改めて厩舎を開業した先生も実在する。
騎手の中にも同様に一度は免許を返上しながらも、
改めて免許を取得して再デビューを果たした人がいる。
調教師とは事情が異なるのかもしれないが、
きっと騎手だからこそ感じることが出来る
「競馬の魅力」があるに違いない。
荒尾の場合はどうなのだろう。
今回の廃止をきっかけに「競馬」から離れる人の中に、
何年後かに別の場所で復帰する人も出てきたりするのだろうか?
そんなケースがあることを期待したい。
だが不安もある。
高崎などの時とは大きく異なり、
相次ぐ賞金カットなどにより
競馬に対して心が折れた状態になってしまっている可能性もある。
「競馬の魅力」どころか、
競馬など思い出したくもないという人もいるのかもしれない。
個人的にはかつての高崎で聞かされた
「馬を走らせる側」の持つ「競馬の魅力」を信じたい。
でもそのような感覚さえ残っていない状況にしまったのか?
どちらなのだろう?
もちろんその受け皿も年々小さくなっているなど
環境が変わっているだけに、
同じ基準では語ることが出来なくなっている事も確かだろう。
果たして「馬を走らせる側」の持つ「競馬の魅力」は
また残っているのだろうか?
「馬券を買う」と立場の私とは全く異なる、
「馬を走らせる側」が感じる「競馬の魅力」だから
余計に気になってしまうのだ。
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