(独り言)1995年1月17日(火)
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今、この記事を書いているのは1月17日(月)。
テレビや新聞、ラジオなどでは、
16年前の1995年1月17日(火)に
阪神・淡路大震災が発生したことを伝えている。
震災は、競馬の世界にも大きな影響を及ぼした。
阪神競馬場ではコースにヒビ割れや段差が生じ、
ラチが崩れ落ちた箇所が発生。
スタンドも壊滅的な被害を受ける。
そんな映像を見て、言葉を失った記憶がある。
震災発生直後の週末、
京都競馬の開催が中止となり、
中山競馬のみが開催される。
その当時の競馬専門紙「一馬(現「優馬」)に連載された、
清水成駿さんの予想コラムが忘れられない。
内容はこんな感じだった。
-京都の開催中止は当然だが、
中山も中止すべきだろう。
阪神競馬場がある仁川が、
あんな壊滅的な被害にあっているというのに・・・。
こんな日に競馬場に行こう、なんて奴は、
いつもの10倍以上の入場料を払うべきだ。
申し訳ないが、ここからは仕事だ。-
以降は「仕事」として、
淡々とこの日の予想が書かれている。
時には「勝負」を、時には「ロマン」を語るコラムだが、
この日の記事にそんな雰囲気は全くなかった。
きっと清水成駿さんはこの日、
馬券を1円も買わなかったに違いない。
中山競馬場でこのコラムを読んで、
自分が恥ずかしくなった記憶がある。
同じ「一馬」に掲載された栗東担当トラックマンの記事によると、
翌日の栗東トレーニングセンターの調教時間帯には、
調教師や騎手など厩舎関係者、競馬メディア関係者のいずれからも、
「競馬」の話をしてはいけないような雰囲気だったのだとか。
週末の京都競馬中止は当然のこととして受け止められた、と聞く。
この年、阪神競馬場は年末まで開催されず、
予定されていた開催は京都競馬場と中京競馬場に
振り分けられて開催されることに。
施設の復旧工事に時間を要したことはもちろん、
被害のなかった厩舎地区が被災者の避難所となったことも
その理由の一つだろう。
同じ兵庫県内にある園田競馬場も、
約半年間開催中止を余儀なくされた。
こんな事があると「競馬」について語ること、考えることが、
いけないことのように思えてしまう。
しかし時間が経つと、
競馬好きにとっては「競馬」から様々な力を貰うこともある。
この年の6月には京都競馬場で2日間、
宝塚記念などが「震災復興支援競走」として開催された。
もちろんその意味は大きい。
だが当時、「競馬」が多くの人により多くの勇気と希望を与えることになったのは、
ライデンリーダーの存在だったのではないだろうか?
地方・笠松競馬で10戦10勝を挙げたライデンリーダーが
桜花賞トライアルの4歳牝馬特別で圧勝する。
その時の強烈な末脚とともに、
地方から中央に戦いを挑むというドラマ性が
暗い話題しかなかった毎日に、
一筋の光を与えていた記憶がある。
「競馬」が社会に喜びを与える力がある事を知ったのも、
この阪神・淡路大震災がきっかけだったように記憶している。
あれから16年経った今、
「競馬」にはまだその力があるだろうか?
ふとそんな事を考えた。
もちろんライデンリーダー的なスターが
常に出現するとは限らない。
それでも何らかの形で、
暗い世の中に喜びを与える存在になることが、
出来ているだろうか?
義援金などお金だけの問題ではない。
地方競馬の存廃問題など、
「競馬」そのものの存在価値が問われている今、
16年前をそんな視点から振り返ってみたくなる。
テレビや新聞、ラジオなどでは、
16年前の1995年1月17日(火)に
阪神・淡路大震災が発生したことを伝えている。
震災は、競馬の世界にも大きな影響を及ぼした。
阪神競馬場ではコースにヒビ割れや段差が生じ、
ラチが崩れ落ちた箇所が発生。
スタンドも壊滅的な被害を受ける。
そんな映像を見て、言葉を失った記憶がある。
震災発生直後の週末、
京都競馬の開催が中止となり、
中山競馬のみが開催される。
その当時の競馬専門紙「一馬(現「優馬」)に連載された、
清水成駿さんの予想コラムが忘れられない。
内容はこんな感じだった。
-京都の開催中止は当然だが、
中山も中止すべきだろう。
阪神競馬場がある仁川が、
あんな壊滅的な被害にあっているというのに・・・。
こんな日に競馬場に行こう、なんて奴は、
いつもの10倍以上の入場料を払うべきだ。
申し訳ないが、ここからは仕事だ。-
以降は「仕事」として、
淡々とこの日の予想が書かれている。
時には「勝負」を、時には「ロマン」を語るコラムだが、
この日の記事にそんな雰囲気は全くなかった。
きっと清水成駿さんはこの日、
馬券を1円も買わなかったに違いない。
中山競馬場でこのコラムを読んで、
自分が恥ずかしくなった記憶がある。
同じ「一馬」に掲載された栗東担当トラックマンの記事によると、
翌日の栗東トレーニングセンターの調教時間帯には、
調教師や騎手など厩舎関係者、競馬メディア関係者のいずれからも、
「競馬」の話をしてはいけないような雰囲気だったのだとか。
週末の京都競馬中止は当然のこととして受け止められた、と聞く。
この年、阪神競馬場は年末まで開催されず、
予定されていた開催は京都競馬場と中京競馬場に
振り分けられて開催されることに。
施設の復旧工事に時間を要したことはもちろん、
被害のなかった厩舎地区が被災者の避難所となったことも
その理由の一つだろう。
同じ兵庫県内にある園田競馬場も、
約半年間開催中止を余儀なくされた。
こんな事があると「競馬」について語ること、考えることが、
いけないことのように思えてしまう。
しかし時間が経つと、
競馬好きにとっては「競馬」から様々な力を貰うこともある。
この年の6月には京都競馬場で2日間、
宝塚記念などが「震災復興支援競走」として開催された。
もちろんその意味は大きい。
だが当時、「競馬」が多くの人により多くの勇気と希望を与えることになったのは、
ライデンリーダーの存在だったのではないだろうか?
地方・笠松競馬で10戦10勝を挙げたライデンリーダーが
桜花賞トライアルの4歳牝馬特別で圧勝する。
その時の強烈な末脚とともに、
地方から中央に戦いを挑むというドラマ性が
暗い話題しかなかった毎日に、
一筋の光を与えていた記憶がある。
「競馬」が社会に喜びを与える力がある事を知ったのも、
この阪神・淡路大震災がきっかけだったように記憶している。
あれから16年経った今、
「競馬」にはまだその力があるだろうか?
ふとそんな事を考えた。
もちろんライデンリーダー的なスターが
常に出現するとは限らない。
それでも何らかの形で、
暗い世の中に喜びを与える存在になることが、
出来ているだろうか?
義援金などお金だけの問題ではない。
地方競馬の存廃問題など、
「競馬」そのものの存在価値が問われている今、
16年前をそんな視点から振り返ってみたくなる。
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