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(重賞回顧)2011年第59回クイーンS~優勝馬:アヴェンチュラ~

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オッズの数字というものは馬券を買うファンがその馬に抱く
微妙な感覚を伝えることがある。
このレースのオッズを見ていて、
そんな事をふと考えたことを覚えている。
アヴェンチュラの単勝オッズは2.7倍だった。

デビュー前から評判の高い馬であったこと。
前年の札幌2歳Sでも2着に入っていること。
休養明け初戦だった前走・漁火Sを快勝していること。
そしてフサイチホウオーやトールポピーの全妹であること。
メディアは様々な強調材料を用いてアヴェンチュラの強さを強調する。

しかし春の桜花賞やオークス、
そしてそのステップレースに全く顔を出さない3歳馬である。
52キロと斤量面で恵まれているとはいえ、
重賞戦線の常連である古馬たちとの対戦だ。
その古馬の中には、
ヴィクトリアマイルでアパパネやブエナビスタを相手に
0秒1差という健闘を見せたレディアルバローザもいる。
さすがに1倍台の絶対的な人気とはならない。

だがアヴェンチュラはファンが抱いた微妙な不安を結果で一掃することになる。
3コーナー過ぎから仕掛けられたアヴェンチュラは
4コーナーの時点ではいつでも抜け出すことが可能なポジションに。
そして先に抜けだしたコスモネモシンの内側から並びかけて叩き合いに。
接戦ではあったが、それでもしっかりとクビ差先着。
レース前の評判に偽りはなかった。

アヴェンチュラは次走の秋華賞で牝馬クラシック最後のタイトルを獲得。
参加できなかった春シーズンの悔しさを晴らした形となった。
そしてエリザベス女王杯でもあのスノーフェアリーを相手にクビ差2着。
今ではその強さを疑う人はいないだろう。
だがこのクイーンSの時点ではまだその評価が半信半疑であったのだ。
競走馬への評価というものは面白い。
アヴェンチュラはそんな事をふと思い出させてくれる1頭だった。


2011年8月14日(日)
札幌11R
第59回北海道新聞杯クイーンS(G3)
札幌・芝1800メートル

1着6枠 9番アヴェンチュラ(52・池添謙一) 1分46秒6
2着8枠14番コスモネモシン(55・丹内祐次) クビ
3着3枠 4番アニメイトバイオ(55・蛯名正義) 1
4着4枠 6番ブロードストリート(55・藤田伸二) アタマ
5着7枠11番ショウリュウムーン(55・岩田康誠) ハナ


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