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(重賞回顧)2003年第38回関屋記念~優勝馬:オースミコスモ~

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この日の最終レース後、
新潟競馬場のウィナーズサークルでは
レース回顧のイベントが行われた。
イベントには井崎脩五郎さんと吉田均さん、
そして優勝馬オースミコスモの手綱を取った常石勝義騎手が登場。
ターフビジョンで関屋記念のレースVTRを振り返りながら、
3人によるトークが展開された。

単勝オッズ53.4倍で8番人気と低評価だったオースミコスモ。
井崎さん、吉田さんの二人もレース前の評価は低かった。
そのオースミコスモの勝利に「反省しなければ・・・」と語る二人に、
「反省してくださいよ」と冗談っぽく語る常石騎手。
その笑顔が非常に爽やかだったのを覚えている。

同じ笑顔をこの年の春、
ビッグテーストで勝った中山グランドジャンプの表彰式でも見ている。
平地でも障害でも騎乗する常石騎手。
障害に続き、平地でもG1を獲得する日がやってくるに違いない。
この両方でG1ジョッキーとなった騎手はまだいない。
その大記録が現実になる日を猛暑の新潟競馬場で想像していた。

しかし、その想像は現実にはならなかった。
翌年、小倉の障害戦で落馬負傷。
この時の怪我が原因で引退を余儀なくされた。
きっと本人が一番悔しかったに違いない。
復帰を目指して、懸命のリハビリを続けていたのだから。

現在は様々な競馬メディアでの取材活動を通して、
競馬シーンを伝える立場と活躍している常石勝義さん。
彼の活躍ぶりを目にする度に新潟で見たあの笑顔を思い出す。
本来ならば「取材する側」ではなく、
「平地・障害の両方でG1タイトルを手にした騎手」として
「取材される側」になっていた筈なのに。

新潟で彼の笑顔を見た時、
翌年にそんな大事故に見舞われるなどということは、
もちろん考えもしなかった。
彼が騎手として最後に獲得した重賞タイトルである
この年の関屋記念は、
今後の飛躍を想像させるものだった。
それだけにこのレースを思い出す度に何とも言えない気持ちになる。
もちろん、常石さん本人が最も無念だったのだろうけれど。

2003年8月3日(日)
新潟11R
第38回関屋記念(G3)
新潟・芝1600メートル

1着2枠 4番オースミコスモ(54・常石勝義) 1分31秒8
2着3枠 5番エイシンハリマオー(56・田中勝春) 1/2
3着2枠 3番アドマイヤマックス(56・後藤浩輝) 3/4
4着7枠14番ゴーステディ(56・大西直宏) 頭
5着7枠13番イルバチオ(54・左海誠二) 1/2

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