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(重賞回顧)2009年第45回札幌記念(G2)~優勝馬:ヤマニンキングリー~

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JRAレーシングビュアーでこのレースを改めて見ていると、
あることに気が付く。
最後の直線走路で、
馬群の外から伸びるブエナビスタがアップで映されている瞬間があるのだ。
前を邪魔される可能性の低いポジションから怒涛の追い込みを見せるブエナビスタの姿に、
カメラマンも勝利を確信していたのだろう。

だが最後まで1頭だけ交わすことが出来なかった。
先に馬群から抜けだしたヤマニンキングリーが
ブエナビスタをクビ差だけ抑えて先頭でゴール。
札幌競馬場内はもちろん、
日本中の競馬ファンがため息をついた瞬間だった。

桜花賞、オークスの2冠を制した馬が52キロで出走する。
そしてその結果次第では凱旋門賞に挑戦。
これだけ話題が揃えば、
「夏競馬はお休み」などと言っているファンも
札幌競馬場に注目しない訳にはいかない。
単勝オッズも1.5倍。
誰もが「ブエナビスタが負ける筈がない」と思いながら見ていたレースだった。

だが札幌競馬場には小回りコースの怖さが、
そしてブエナビスタ自身にも休養明けの怖さが潜んでいた。
「競馬に"絶対"はない」という言葉を思い出した人も多かったに違いない。

レース後、ブエナビスタ陣営は凱旋門賞挑戦を断念すると発表。
この決断に様々な議論が湧き上がった。
「タラレバ」の許されない世界。
「勝負」というモノの怖さと非情さ。
この年、北の大地で繰り広げられたドラマには
そんな全ての要素が凝縮されていたように思えてならない。


2009年8月23日(日)
札幌9R
第45回札幌記念(G2)
札幌・芝2000メートル

1着2枠 3番ヤマニンキングリー(57・柴山雄一) 2分0秒7
2着6枠11番ブエナビスタ(52・安藤勝己) クビ
3着2枠 4番サクラオリオン(57・秋山真一郎) 3/4
4着3枠 6番マンハッタンスカイ(57・吉田稔) アタマ
5着6枠12番トーセンキャプテン(57・藤岡佑介) クビ 

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