トップページへ

(独り言)「想定外」を楽しむ

気ままな競馬ノート » 02)独り言 » (独り言)「想定外」を楽しむ

今年のドバイワールドカップデーにおける大きな出来事の一つとして、
「ドバイゴールドカップにおける再スタート」は外せないという人は多いのではないか。
日本でもごく稀にカラ馬が逆走してしまい、レース不成立になった、
などというケースが地方競馬で何年かに一度、生じることがある。
もちろん「カンパイ(発走のやり直し)」となるケースもあるが、
今回のように「メインレースの後で再スタート」というケースは
日本ではまず考えられない。
でもそのような措置が取られるのも
海外競馬ならではの光景なのだろう。
寝不足を覚悟でグリーンチャンネルを見ていた日本の多くの競馬ファンは
想定外の夜ふかしをする羽目になった。
私もその一人である。
もっともレース中に故障した馬が出てしまうこと、
その馬がそのまま動くことが出来なくなってしまうことも想定外だったのだが。

Twitterで
「ドバイゴールドカップの再スタートが決まったけど、
帰りの飛行機に間に合わないかも」
というツイートを見かけた。
どうやら深夜にドバイを飛び立つ便があるようで、
「弾丸ツアー」を組んでいた人は
ドバイワールドカップの余韻に浸りながら、
その便で帰路につく予定にしていたに違いない。
だが今年はドバイゴールドカップに挑戦するマカニビスティーの結果を知ることなく、
後ろ髪をひかれる想いで空港に向かわなければならなかったのかもしれない。
報道関係者の中にもそんなスケジュールだった人がいると聞く。
ムチ1本で世界中を駆け回る騎手も同様で、
同競走ではその後のスケジュールが原因となる騎手変更も発生した。

「想定外」
昨年、日本で数多く飛び交った言葉の一つである。
この言葉を競馬に関して使うのは不謹慎かもしれない。
だが日本馬が海外でレースをする際、
そんな「想定外」の事態も戦うべき相手として頭に入れておかなければならないのだろう。
それは戦っている人馬や関係者だけではなく、
現地の状況・結果を伝える報道関係者や応援するファンにもきっと、
同様の事が当てはまるに違いない。

ドバイワールドカップではスマートファルコンが
いつものようにハナに立ってレースを引っ張る形の競馬が出来ず、
馬群の後方で見せ場なく敗れてしまった。
結果はともかく、
力を出し切れずに終わってしまった点は「想定外」だったと言えるかもしれない。
日本馬の出走がなかったドバイシーマクラシックのレース後、
グリーンチャンネルの番組内では
「このレースに日本馬が出走していたら・・・」という話題も出ていた。
「出走出来なかった理由」を「想定外」と言っていいのかはわからない。
だがそうした理由を乗り越える、
あるいは回避出来なければ勝者となることは出来ないということなのかもしれない。
勝負事に「タラレバ」はないのだから。

「想定外」への対応力。
競馬でも、それ以外の場面でも、
その対応力の有無もきっと実力の一つとして判断されているのだろう。
私などはその対応力に欠けるから、
今の状況に陥っていると言えるのかもしれない。
ドバイの中継を見ながら、
そんな自分を反省してみたりなんかして・・・。

いつも私のサイトをご覧の
ある競馬中継番組スタッフの方が
こんな話をされていたのを覚えている。

-レース前の放馬やレース後に審議や写真判定が長引いたり、
悪天候などで発走時刻が変更になったりすると、
番組の進行表にはない対応を強いられることがある。
でもそんな「想定外の事態」も楽しむことが出来るくらいにならないと、
いい仕事は出来ないのですよ。-

「想定外」を楽しむ。
難しい話である。
実務能力や判断力はもちろん、
きっと精神力も問われるに違いない。
でもきっと「競馬」にも「人生」にも当てはまる話なのだろう。
今の私にはハードルが高すぎるかも・・・。
なんて嘆いても仕方が無いのだけど。

« 前の記事へ

次の記事へ »

トップページへ

ツイート
mixiチェック

メインサイト「WEEKEND DREAM」はこちら 株主優待を使った生活