トップページへ

(独り言)例年通り

気ままな競馬ノート » 02)独り言 » (独り言)例年通り

15日(日)は3歳牡馬クラシック第1弾・皐月賞。
昨年はオルフェーヴルの「3冠」達成で盛り上がった3歳牡馬クラシック戦線が
今年も幕を開ける。
その前日14日(土)には春のジャンプレースにおける大一番、
中山グランドジャンプが行われる。
いずれも春の中山競馬を締めくくる一戦でもある。

先日の「重賞回顧」でも触れた通り、
オルフェーヴルが勝った昨年の皐月賞は例年よりも1週遅れて、
東京競馬場で行われた。
そして昨年の中山グランドジャンプは
7月に福島競馬場の代わりに開催された中山競馬場での実施だった。
そうなのだ。
昨年の皐月賞・中山グランドジャンプは、
いずれも例年とは異なる形で実施されていたのである。
その両レースが今年は「例年通り」に行われる。

3月、そして4月に行われた関東地区の重賞競走は、
このように「昨年」を振り返るといつもとは違う形で行われていたレースが多い。
中央競馬だけではない。
地方競馬でも南関東の重賞競走の中には
「昨年は行われなかった」あるいは
「昨年は日程を変更して行われた」レースが存在する。
こうしたレースが今年は「例年通り」実施されている。
そう言えば、昨年はこの時期、
岩手競馬はまだ開催出来る状況ではなかった。
しかし、今年は「例年通り」水沢競馬場で、
2012年度の岩手競馬がスタートしている。

元々予定されていたスタンド改修工事などが理由で
「例年通り」ではない形でその重賞競走が行われる場合、
そんな形で行われる重賞競走が楽しみに思えることもある。
しかし昨年のように「災害が原因で」という場合は全く逆だ。
そのレースが「例年通り」ではない光景の中で行われるのは、
悲しくさえ思えてくる。
だからこそ「例年通り」の重賞競走が戻ってくるのは
嬉しくて仕方が無い。
「例年通り」という事は「復興」の兆しでもあるのだから。

7日(土)に「例年通り」の福島競馬がスタートした。
東日本大震災、そして原発事故を乗り越えての福島競馬開催である。
競馬が戻ってきた福島の様子を伝える報道の中に、
県外から競馬場へ駆け付けるファンたちがもたらす経済効果について、
地元・福島の人たちが期待している様子があった。
震災前はどんなに訴えても無視されることが多かった「競馬」の持つ力が、
「例年通り」の「競馬」が戻ってきたことで再認識されつつある。
ここ何年間か福島に足を運ぶ度に、
「競馬」についてガッカリさせられるような話を耳にする機会が多かった。
だからこそ、そんな「競馬」が持つ力に改めて気がついた人たちの声を聞くのは、
一人の「競馬好き」として素直に嬉しい。

今は「例年通り」を素直に喜びたいと思う。
そしてこの「喜び」を忘れずにいたいと思う。
それは「競馬」が好きになったからこそ、
再認識出来た感覚なのだから。

« 前の記事へ

次の記事へ »

トップページへ

ツイート
mixiチェック

メインサイト「WEEKEND DREAM」はこちら 株主優待を使った生活