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(独り言)馬の背中を知る

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カレンブラックヒルでNHKマイルカップを制した秋山真一郎騎手。
大胆な乗り方だなあ、と府中のスタンドで見ながら思った。
「何が何でもハナへ」という馬がいない顔ぶれとはいえ、
G1で単勝1番人気に支持された馬で
ハナに立つという選択をするのだから。
今年のダイヤモンドSに関して
こんな事を書いてしまったからそう思うのかもしれないが。


(独り言)ダイヤモンドSに思う


平田修調教師も「逃げる」という選択は頭に入っていたのかもしれない。
だから秋山騎手にはためらいがなかった可能性はある。
それでも昨今の状況から考えて、
勇気の要る選択であるように思えた。

こんな言い方は秋山騎手に失礼かもしれない。
でもG1を初めて勝ったジョッキーの戦法とは思えなかった。
ウイナーズサークルで行われた勝利ジョッキーインタビューを見た。
「まだG1を勝った実感がない」と語った秋山騎手。
でも私はその表情から別の「本音」のようなモノを感じた。
きっとカレンブラックヒルという馬の強さに自信を持っていたのだろう。
「負ける筈がない」
本当はそう言いたかったのではないか。
G1をいくつも勝っている騎手が
人気を背負った馬でG1を勝った時に見せる
「安堵の表情」のようにさえ思えた。

騎手が「馬の背中を知る」という言い方をすることがある。
レース中におけるカレンブラックヒルの「背中」を知っている騎手は
秋山騎手だけだ。
私は騎手経験がある訳ではないから、
その感覚は正確にはわからない。
でもその感覚をインタビューに応える秋山騎手の表情から
少しだけ感じる事が出来たような気がする。
同時に騎乗する騎手と
騎乗依頼をする調教師(もちろんオーナーを含む)との間にある
信頼関係というモノの意味を見たような気がした。

20年以上競馬をやっていて、
今さら何を言っているのか?という話かもしれない。
でも色々なケースを見せられていると忘れかけていることもある。
今回のケースが全てではなく、
むしろ「正解例」の一つに過ぎないのだけど。
そしてこうしたケースが年々少なくなっているから、
印象に残ってしまうのかもしれないのだけど。
久しぶりの生観戦となったNHKマイルカップは
そんなことを思い出させてくれたレースとなった。

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