[日記]「木刀事件」と「ビール瓶事件」
29日(水)は自宅アパートで仕事をしておりました。本当は大井に行きたかったのですが・・・。
家にいるとついテレビを見てしまうモンで、例の引退会見などを見てしまったのですが、Twitterでのこのツイートについて少々。
「モリカケ隠し」は「北朝鮮のミサイル」を利用しなくても、「ビール瓶事件(大相撲問題)」でも十分に出来るということか(笑)。
— 菅野一郎(競馬Webサイト管理人) (@Ichiro_Kanno) 2017年11月29日
「ビール瓶事件」という表現について、お叱りを頂くかもしれないな・・・、と思ったのですが、意外にもそんな反応はありませんでした。「ビール瓶事件」という表現を使うきっかけとなったのは、その何日か前にギャンブルジャーナルで読んだ、この記事が原因だったのですが・・・。
後藤浩輝「JRA最大の暴行事件」......日馬富士事件に見る「うやむや」体質は競馬界も(ギャンブルジャーナル)
当時の「木刀事件」と比較したかったので、「ビール瓶事件」となったということでひとつ。今回、相撲界で起きた一連の騒動を見ると、競馬界での「木刀事件」を思い出さずにはいられないのです。「木刀事件」は競馬界だけでの騒ぎだったのに対し、「ビール瓶事件」は一般ニュースでも取り上げられる騒動となりましたから、その意味では、「相撲って、羨ましいな」という感想もあるのですけどね。
競馬ファンは「木刀事件」の後、謹慎期間を経て戻ってきた後藤浩輝騎手が、積極的なファンサービスなどを通して競馬界に貢献し、G1勝利などもあって、自身の信頼回復を果たした様子や、2年前の突然の死などを知っていますので、当時のJRAが彼の復帰を認めた点について、異論を唱える人は少ないと思います。私も復帰した後藤浩輝騎手の「信頼回復」を果たした姿勢については、評価しています。でも、それは結果論でしかありません。「木刀事件のその後」を知っているからこそ、「復帰を認めたJRAは間違っていなかった」と言えるのであって、事件直後の状況だけを基に「果たして後藤浩輝騎手の復帰を認めるべきだったのか?」を考えた際には、未だに疑問が残ります。
「木刀事件」の頃は、今ほどインターネットが普及しているとは言えませんでした。でも、当時も被害者である吉田豊騎手に対する悪評を、メディアを通してたくさん耳にしました。今回の「ビール瓶事件」でも同様です。
・日頃の態度、言動が良くない若手がいる。立場が上の者として、あるいは先輩として、こうした姿勢を改善するよう指導し、改めさせたい。
・態度を改めさせる為に暴力という手段を用い、大怪我を負わせた。
本来、この2つは全く別の話であるべきなのです。ところが「木刀事件」の時も、今回の「ビール瓶事件」でも、この2つをごちゃ混ぜにしてメディアは語ってしまいました。だから、被害者となった力士に対して「横綱と同様、彼も会見すべきだ」とか、トンチンカンな話をするコメンテーターが出現してしまうのです。事件そのものに対しての責任は、被害者である力士には全くありません。「スマートフォンをイジっていた」などという話は、全く別の問題であるべきです。この2つを分けて語らないと、競馬界でも、相撲界でも、他のスポーツの世界でも、こうした事件は再び発生してしまうのではないでしょうか。
昔から「他人の喧嘩は面白い」とよく言います。確かに、この2つをごちゃ混ぜにして語った方が、視聴者としては面白い、とメディアは考えた、というだけのことなのでしょう。おかげで「北朝鮮のミサイル」という話まで片隅に追いやられてしまったのですから、そのメディア側の戦略は成功している、と言えるのかもしれません。でも、それで本当に相撲界の、スポーツ界の為になるのでしょうか?「所詮、彼らもビジネスだから」と言われれば、反論はできませんけどね。私も見てしまったし・・・(笑)。
堅い話になってしまいましたので、最後にこんな話でも。この「ビール瓶事件」に関連して、水上学さんが、ブログでこんな事を書かれていました。
-騎手の世界でも外国人騎手飲み会とかないのか?デムーロ兄とか酔ってひじ打ちしまくったりしないのか?(以下自粛)-
・・・(笑)。ちなみに、ミルコ・デムーロ騎手は酒があまり強くないので、飲み会でちょっとアルコールを口にしただけで、すぐに眠ってしまうそうです。ドゥラメンテで2015年の日本ダービーを制した後、最終レース後のイベントでそんな話をしていました。恐らく、ひじ打ちをしている余力はないかと(笑)。