[日記]「降着」が減るなら、その代わりに「失格」が増えるべきだと思います

自宅アパートにおります。特に予定はなく「何となく空いてしまった1日」です。ということで、前日付の日記で書いた、作業環境設定のやり直しでも。

「ニュース」の枠でもお伝えしましたが、4日(日)の阪神競馬でこんな出来事がありました。

[競馬ニュース]浜中俊騎手 10日(土)は騎乗停止に

この日の阪神9Rアルメリア賞でパンコミードに騎乗した浜中俊騎手は、2位に入線しましたが、走行妨害で3着に降着となり、10日(土)は騎乗停止となりました。この件について、様々な議論があるようですが、血統評論家の水上学さんがブログでこんなことを書かれています。

アルメリア賞の件と3日の競馬(水上学公式ブログ「白線の内がわ」)

-もう1つの問題は、審議放送アナウンスで紋切型の「被害馬が先着云々」と流した件。新制度実施決定時に裁決に取材した身から言わせてもらうと、今回のはそういうことではなく「露骨な危険騎乗として罰則を適用する」の方を流すべきだったと思うけど。そしてその場合は降着ではなく失格にするとルールにあるのだから、今回の浜中は降着ではなく失格にするのが最良のジャッジだったと思うけどねえ。どうもジャッジが及び腰であったと思う。-

この水上学さんのご指摘ですが、日本中央競馬会競馬施行規程第123条第4項に基づくケースを意味していると思われます。

第123条 裁決委員は、第125条第3項の規定による着順確定前に、決勝線に到達した馬につき次の各号のいずれかに該当する事由があると認めたときは、その馬を失格とする。
(4) 第112条第1項、第4項若しくは第5項又は第113条の規定に違反して他の馬の走行を妨害したと認められる行為(他の騎手又は他の馬の動作による危険を避けるためにやむを得ず第112条第1項、第4項又は第5項の規定に違反して他の馬の走行を妨害する行為を除く。以下「有責妨害」という。)のうち、極めて悪質かつ他の騎手又は他の馬に対する危険な行為であって、当該行為が競走に重大な支障を生じさせた場合

以下のリンク先の方が理解しやすいかもしれませんね。

降着・失格のルール解説(JRA公式サイト)

失格・・・「極めて悪質で他の騎手や馬に対する危険な行為によって、競走に重大な支障を生じさせた」と判断した場合、加害馬は失格となります。

通常、斜行で騎乗停止となる場合、その斜行は騎手が周囲をよく見ていなかった、などの不注意がその理由となる場合がほとんどです。しかし、不注意ではなく、明らかに危険な行為である点を承知の上での走行妨害は、加害馬を被害馬の後ろの着順にする「降着」ではなく、その加害馬を「失格」とする、というものです。

今回の浜中俊騎手がこのケースに当てはまるか?というと、私は少々疑問が残ります。馬が外に逃避しようとしている間、浜中俊騎手は手綱で修正しようとしている様子が見られましたから、それで危険な行為と判断するのは、少々厳しすぎる気がします。

但し、今回のケースは別として、「降着」ではなく「失格」を適用すべきケースはかなりあると言っていいでしょう。新ルールになって以降、走行妨害があったのに「降着」にさえならず、騎手だけが騎乗停止となったケースの中にも、「失格」でもいいケースが少なくない、と思っています。「降着」とし、着順を入れ替えるというジャッジよりも、「失格」にして、結果的にその馬は最初からいなかったことにした方が、「馬のパフォーマンスを最優先にする」という趣旨に近い結果となるケースもあると思うのですが。

被害馬の騎手が落馬しているのに、「騎手は騎乗停止だが、到達順位の通り確定」というのは明らかに変ですよ。その落馬した騎手が負傷して、長期間の休養を余儀なくされた事例もあります。ルール変更で「降着」になるケースが減るのであれば、その分だけ「失格」というジャッジが増える方が自然だ、と私は考えます。

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