[日記]関係者の皆さん!!直近に迫っている公営競技界の危機にお気づきですか?
本日は、例の外出先でも、新宿でもありません(笑)。自宅アパートの最寄り駅周辺にあるファーストフード店からの日記です。大きなニュースも入っていますが、報道されている情報以外の情報を持ち合わせていませんので、当初から予定していたこんなネタでも。
私のTwitterアカウントですが、
https://twitter.com/Ichiro_Kanno/
このサイトの更新情報を中心にツイートしていますが、競馬とは全く無関係なツイートをすることもあります。そして、リツイートしている内容の中にも、競馬とは無関係なものも時々あります。私自身、競馬とは無関係なアカウントでも、興味があるものはフォローしているので、こうしたリツイートも時々混じるのです。
先週、新紙幣についてのニュースがありました。2024年度前半を目処に、1万円札が渋沢栄一に、5千円札が津田梅子に、千円札が北里柴三郎にそれぞれ肖像が変わるという話ですが、このニュースに対して、競馬とは無関係なTwitterアカウントの一部から、こんな意見を見かけました。
「これからキャッシュレス社会になるのに、紙幣のデザインなんか変えてどーするんだよ?無駄だよ、無駄!!」
この意見が正しいか、どうかはわかりませんが、政府も、経済界も、「キャッシュレス化」に向けた流れを加速させていることだけは確かです。私も先週、某所から「キャッシュレス決済」に関する書き仕事を頂き、実際にいくつかの決済サービスを利用してみて、「キャッシュレス化」の流れを実感しました。
新しい紙幣が出回る2024年には、今よりもキャッシュレス決済は普及しているに違いありません。「普段は基本的には現金を持ち歩かない」などという人も増えるのかもしれません。そんな状況の変化に、競馬界は、いや公営競技界は果たして対応できるのでしょうか?
JRAが昨年から導入を始めている「UMACA」というキャッシュレスで勝馬投票券を購入するシステムですが、その機械がある競馬場やウインズで、現金をチャージさせる形で利用します。今のところ、現金入金以外の方法でチャージする術はありません。クレジットカードによるチャージも、QRコード決済によるチャージも現時点ではできません。果たして、対応させる予定はあるのでしょうか?
「普段は基本的に現金を持ち歩かない」という人が、休日にJRAの競馬場に行って、競馬で1日を楽しむことが出来るか、想像してみたいと思います。家を出て、電車に乗る前に、駅前のコンビニで競馬専門紙を買う際は、現金が無くても全く問題はないでしょう。電車も現金が無くてもSUICAなどにお金をチャージしてあれば、乗ることは可能です。しかし、競馬場に到着してからは、現状では色々と問題が発生します。
まず、入場料200円(一部の競馬場では100円)をどうすればいいでしょうか?現状では、この入場料は現金以外の方法で支払うことが出来ません。以前購入した、競馬場共通回数券が財布の中に残っていれば・・・、って、回数券を買う為の1,000円も現金で支払わなければ、手に入れることは出来ないし・・・。
百歩譲って、「フリーパスの日」に競馬場に行った、ということにしましょうか(この設定、かなり無理があるな-笑)。しかし、競馬場内の飲食店で、キャッシュレス決済が利用できる店舗がどの程度あるでしょうか?最近はスタンド内にコンビニがありますので、そのコンビニは使えるかもしれませんが、フードコートにある、あの老舗店舗は果たして・・・?
そして、馬券の購入に関しては言うまでもなく、現状では現金以外の手段では出来ません。まあ、IPATで買えばいいのですが、中には「馬券を手にしないと何となく不安」という人もいます。もちろん、初心者は「IPATとは何か?」などということは知りません。そんな人が馬券を購入するには、現金が必要となるのです。QRコード決済にたくさんのお金をチャージしておいたとしても、現状では馬券を購入することはできません。
「普段は基本的に現金を持ち歩かない」という人が増える時代に、JRAは果たしてどう対応するのでしょうか?下手をすると、こうした人達は「現金を持ち歩かない」が故に、競馬と接点を持つことなく、一生を終える可能性があります。そして、これからの時代、こうした人たちは確実に、今よりも更に増えるのです。
ウチは競馬関連サイトですので、JRAを例に書いてみましたが、他の公営競技も基本的には同じ状況となる筈です。もちろん、地方競馬も同様でしょう。「キャッシュレス社会」が普及すればするほど、競馬を含む公営競技はどんどん取り残されてしまいますよ。「普段は基本的に現金を持ち歩かない」という人をどうやってお客さんにするのか?という視点は、これから非常に重要になると思うのですが・・・。
新紙幣について発表があったことで、各主催者は発券機等をその新紙幣に対応したものに切り替える必要性があります。もちろん、それは必要な対応ですが、同時に「普段は基本的に現金を持ち歩かない」という人への対応をどうするのか、真剣に考える必要があるのではないでしょうか。新紙幣が出回る頃には、「キャッシュレス化対策」は公営競技界にとって深刻な課題となっているに違いありません。いや、その課題は新紙幣よりも先にやってくる可能性だってあるのです。現金を機械に入れてチャージするUMACAなどは、こうした課題の対策としては、全く機能しません。現金以外の方法でチャージ可能な何かを早く見つけないと・・・。
公営競技界の新たな危機がすぐそこまで迫っていますよ!!関係者の皆さん、お気づきですか?