[コラム]「都合良く忘れる」能力がより重要に(笑)

競馬好きというものは「都合良く忘れる」ことが出来ないと、長続きはしない。「ダービーでロジャーバローズなんか全くのノーマークだった(泣)」という人でも、月曜日に発売される「週刊競馬ブック」「週刊Gallop」を見て、「さあ、今週末からは2歳新馬戦だ!!あっ、その前にPOGのドラフトが・・・」などと考えることが、長く競馬キャリアを積み上げるコツだと言っていい。

このサイトは競馬好きな人が見るサイトだから、そんな「忘れっぽい」性格の人が多いに違いない。2年前に競馬メディアやインターネットなどであった、あの議論のことなど、もう忘れているに違いない。その議論とは「降級制度の廃止」である。今週末から、その降級制度が廃止された状態で3歳馬と古馬が顔を合わせることになる。今年から、この時期恒例の「クラス編成変更」や「降級馬」は存在しない。ある意味、私も含めて多くの競馬好きにとって、初めての経験をすることになる。

「そのクラスで勝ち切れない、頭打ち感がある高齢馬」「下のクラスを勝ち上がったばかりだが、勢いのある若馬」のどちらを選択すべきかは、言うまでもない。それでも、勝ち切れない高齢馬の中には「鋭い決め手で追い込んで2着」みたいな見せ場が過去にあって、何故かその時の記憶が頭から離れない、という馬も少なくない。スピード指数などを見ると、その時の指数がまだ残っていたりなんんかして・・・。

降級制度廃止について賛否両論があったことは忘れているのに、こうした高齢馬の見せ場は何故か忘れられない、という人は意外に多いのではないだろうか。そんな人はつい、その当時を思い出して「みんな、あの末脚を忘れてるそ!!人気もないし、今回は買いだ!!」などをいうことをやってしまうに違いない。そして、痛い目に遭ってしまう・・・。買ってはダメなんだってば!!その高齢馬はもう頭打ちなのだから・・・。

降級制度廃止について、競馬好きにとって「都合良く忘れる」という能力が、より重要になりそうだ。私自身も注意せねば・・・。

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