[日記]「海外競馬の馬券を買うことが出来る」というのは、残念ながらそういう事なのです
グリーンチャンネルに出演歴がある某女性競馬研究家さんが、2週連続でオーストラリアのG1を日本調教馬が勝っている点に、「オーストラリアのG1は日本調教馬で普通に勝てる」とTwitterで発言して、大炎上となっているようです。「出走した日本調教馬関係者へのリスペクトが足りない」というのがその主な理由で、一部の関係者からも批判的な声が挙がっています。
私もそのツイートを見ました。確かに何を言われても仕方がない気がするのですが、ある前提条件をつけると、そんなにヒドいご意見でもないような気がします。その前提条件とは、
「馬券戦術上では」
「予想をするという視点で考えると」
ではないでしょうか?
JRAがこうした海外のG1レースにおける馬券を売るのですから、見る側もそのレースで馬券を当てて、儲ける前提で物事を考えるのです。JRAが日本国内向けに発売する馬券はどうしても日本調教馬が過剰人気になりがちですから、「日本調教馬の取捨をどうするか?」という視点で考えた場合、こうした話になるのは無理もないことのように思えます。メールドグラースやリスグラシューは、日本国内でナンバーワンと言える馬ではありません。「そんな馬が海外に行って、どの程度通用するのか?」と思っていたら、オーストラリアでG1を勝ったのです。「そうか、こういうレースで、このレベルの日本調教馬を買い目から外してはいけないんだな」というのが、メールドグラースやリスグラシューの勝ちっぷりを見て、私自身が率直に思った感想でもあります。
もちろん、日本から輸送を経ている訳ですし、日本とは環境も違いますから、それ故の困難はあるのだろうと思います。長年の経験を積み重ねた結果がこうした勝利に結びついている点は頭に入れる必要はあるし、その意味でこうしたノウハウを積み上げ、実行して結果を残した関係者にリスペクトは必要だと思いますけどね。
「馬券を買うことが出来る」というのは、残念ながらそういう事なのですよ。少し前までのように、サポーター感覚でレースを見るのとは違うのです。「日本調教馬が負けても、自分の馬券が当たれば満足」という人もいるのですから。今までと異なる海外競馬に対する見方をする人が出てくる点については、受け入れざるを得ないのだと思います。それがどうしても納得できないという人は、JRAに「海外競馬の馬券を売るのをヤメてくれ!!」と訴えるしかありません。
最後に念の為に書いておきますが、この某女性競馬研究家さんを庇うつもりは全くありません。「馬券戦術上では」「予想をするという視点で考えると」という前提をしっかりと明示せずに発言してしまったのですから、その点では自業自得ではないでしょうか。