[日記]netkeiba.comさん 肝心な話が抜け落ちていますよ

自宅アパートにおります。本当は大井にジャパンダートダービーを観に行くつもりで予定を空けていたのですが、資金不足のため、自宅で過ごしています。

このところ、機動力低下が原因で、あっさりとした内容の日記ばかりになっています。今日も自宅アパートにいるのに、タブレット端末での作成を余儀なくされています。それでも、電車内からの日記ではないのですから、時には重い話も書かなければ、と考え、こんなテーマを選んでみました。

最近、netkeiba.comがこんな特集を組んでいました。興味を持って、読まれた方も多かったのではないでしょうか。

座談会 競馬メディアのあり方(netkeiba.com)

私も「ある話」について、この座談会に出席された方々がどのような考えをお持ちなのか、その話題が早く出てこないかなあ、と思いながら、毎週読んでいました。しかし、その話には最後まで触れられることなく、特集が終わってしまいました。今、その話に触れずに、「あり方」についての議論はあり得ないと私は思うのですが・・・。

この特集では、競馬メディアと比較するため、サッカーと野球の取材現場で活躍されている方のお話も掲載されています。プロ野球の取材現場について書かれた、週刊ベースボール編集部の小林光男さんが書かれた記事の文末に、次のような記載がありました。

【座談会】“プロ野球”の取材現場は? ―「競馬メディアのあり方」を騎手・記者・評論家が徹底討論 -(netkeiba.com)

-基本的にウソや間違ったことを書かなければ、球団からクレームを受けることはない。長い間、プロ野球とメディアは持ちつ持たれつの関係で歩んできた。ただ、球団と慣れ合って、厳しいことを書けなくなるのは問題である。

例えば2015年から16年にかけて、“野球賭博問題”が起こった。これは野球メディア以外の報道がきっかけとなった。果たして、プロ野球を取材している者は、その前兆を感じることはできなかったのか。プロ野球界が間違った方向に歩まないように、“監視”するのも当然メディアの役目である。-

野球メディア関係者は、あの事件について、自らも反省すべき点がある、という認識をお持ちのようです。果たして、競馬メディア関係者は「競馬界が間違った方向に歩まないように、“監視”する」という役目を果たすことはできているのでしょうか?

“監視”する役目を担う筈の人たちが、プレーヤーの仕事のサポートをしている状況について、柏木集保さん、吉岡哲哉さん、野元賢一さんのご意見が聞きたかったのですけどね。この3人の方のお名前は以下のリンク先には出てきませんので(この記事を作成している時点では)、「オレは知らないよ」という話なのかもしれませんが。

騎乗依頼仲介者一覧(JRA公式サイト)

この件については、JRAも騎手エージェントの兼業禁止について、各方面で調整しているという話を耳にしたことがあります。かなり反発も大きいようで、なかなか着地点は見えていないようですが。

JRAが騎手エージェントについて懸念しているのは、「公正保持」の観点からであることは言うまでもありません。私はネットチンピラですから(笑)、「公正保持」などとボカさずに、ハッキリと書いてしまいましょう。馬券を買ったり、メディアで予想行為をしてはいけない騎手の騎乗馬を確保する仕事を、予想行為をすることが本業であり、馬券を買うことが出来る立場のメディア関係者が行うということがどういうことなのか?その気になれば、八百長を仕掛けることだって出来てしまう、ということではないでしょうか?

私はもちろんそんな八百長に関わる話を知っている訳ではありませんし、騎手エージェントに関わっているメディア関係者の方々は恐らく、こうした指摘に対して、こう反発するに違いありません。

「侮辱するな!!オレたちはプライドを持って仕事をしているんだ!!」

そうであって欲しいと思います。普段、馬券を買ってレースを観る形のみで競馬と接点を持っている私たち競馬ファンはその言葉を信じてもいいでしょう。でも、競馬主催者であるJRAが「プライドを持って仕事をしている」という彼らの言葉を鵜呑みにしてもいいのでしょうか?そんなことは許される筈はありません。そして、不正行為に対して、競馬主催者が厳しい目を向け続けていることを、さらに監視しなければならない人がいる筈です。それが本来ならメディア関係者なのではないでしょうか?果たして、今の競馬メディアにその機能を果たすことは出来ているでしょうか?まさか、同じ会社で騎手エージェントをしている人の「プライドを持って仕事をしている」という言葉を鵜呑みにしている訳では・・・?

もし、何か大きな問題が発覚した時、競馬界が被る損失は、プロ野球界で野球賭博が発覚した時とは比較にならない大きさとなります。恐らく、中央・地方を問わず、この国から競馬はなくなってしまうでしょう。この点を自覚している競馬メディア関係者は、果たしてどの程度、いらっしゃるのでしょうか?netkeiba.comの座談会では「あり方」を議論するのであれば、この点についても議論して欲しかったのですが・・・。

最後に誤解を招きかねないので、お断りを2点ほど。

まず、私は騎手エージェントについて、決して反対ではありません。かつて、大川慶次郎さんもその必要性を主張されていましたからね。でも、大川さんが想像されていた「騎手エージェント」は、果たしてこのような形のモノだったのでしょうか?私はその騎手エージェントに関わる人は、馬券の購入及びメディアでの予想行為は禁止すべきだと思っています。その上でエージェントが存在するのであれば、何の問題もない、というのが私の考えです。

また、メディア関係者が騎手エージェントに関わる背景には、彼らが取材を通して各厩舎の出走予定を把握している、という事情もあるでしょう。この点について、倫理的な観点から批判の声もあるようです。これは一部の厩舎がメディア関係者を集めて実施している「作戦会議」についても当てはまります。その倫理面での指摘については、私も思うところは山ほどありますが、今回は今の私の立場を考えて我慢します。netkeiba.comさんも「忖度問題」について議論するのであれば、こうした動向についても触れて欲しかったのですが・・・。

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-・競馬論, 日記