[日記]中谷雄太騎手の話
前日付で書いた通り、20日(水)は浦和競馬場におりました。場内を歩き回りながら、「もし、浦和でJBCが行われたら」を考え続けた1日でした。この話は改めて別の機会に書こうかと思います。というのも、少々ネガティブな話になってしまいそうなモノで・・・。
浦和競馬場という所は、南関東4競馬場の中で「南関東の嫌なところ」が最も露骨に現れる競馬場だと思っています。そこが逆に面白いところだったりもするのですが・・・。今、私は「地方競馬」というと、南関東にしか行くことができませんが、私のような人間にとって、南関東の競馬場は少々居心地の悪い所だったりします。常に私を睨みつけている輩がいますしね。JRAの競馬場なら「その他大勢」の中に紛れ込むこともできるのですが、南関東だとそうもいかないというか・・・。
そんな話を長々と書いても、精神衛生上良くありませんので(笑)、こちらの話題でも。
[競馬ニュース]騎乗停止処分を受けた中谷雄太騎手が不服申立て
netkeiba.comに中谷雄太騎手のコメントが出ているのですが、
不服申し立ての中谷騎手「自分にマイナスになる要素が多いとしても…」(netkeiba.com)
率直に申し上げて、中谷雄太騎手が何に不満を持って、このような行動を起こしているのか、私にはこのコメントから読み取ることはできませんでした。「JRAの開催日ベースで4日間の騎乗停止は重すぎる」ということなのでしょうか。パトロールビデオを見る限り、以前のルールなら、あれは恐らく降着だと思うのですが・・・。
netkeiba.comの記事はヤフーニュースでも掲載されていて、netkeiba.comでも、ヤフーニュースでも、この件について様々なコメントがアップされています。色々なご意見があってもいいと思いますが、忘れられている視点がひとつあるように思えます。先日、丹内祐次騎手の件でも書いた「新ルール」に関わる話です。
失格・降着となるケースが少なくなり、「失格・降着なし、但し騎手は騎乗停止」というケースが増えるという、「新ルール」がスタートしたのは2013年1月からですが、この新ルールを導入するにあたり、JRAからこんな説明があったことをご記憶でしょうか。
「失格・降着は少なくなりますが、騎手への制裁はより厳しくなります」
もし、中谷雄太騎手が「開催日4日間(の騎乗停止)というのは厳しすぎる」というのが、不服申立てをした理由なのだとしたら、JRAの答えは、「新ルール導入以降、厳しくなったのです」ということになるのだろう、と思います。中谷雄太騎手もその点についてはご存知だと思うのですが・・・。
問題があるとすれば、似たようなケースで全く騎手が制裁を受けていなかったケースがある可能性ではないでしょうか。「新ルール」導入以前は、審議ランプが点いたレースでは、失格・降着がない場合でも、パトロールビデオが公開されていました。今は失格・降着が減っていますし、審議ランプ点灯に基いてパトロールビデオが公開されるレースも減っていますから、ファン自身が走行妨害の有無や程度を確認できる機会も減っています。JRA公式サイトなどで、スタートからゴールまでレース全てのパトロールビデオを見ることは可能ですが、全てを見て「アレはおかしい」「コレはどうなの?」という話をするのは大変な労力を要する作業です。これでは「公開している」とは言えません。
「実は見逃されているケースもあるのでは?」とか、「本当に全ての騎手に対して、同じ基準でジャッジしているの?」とか、そんな理由で中谷雄太騎手が不服申立てをしているのだとしたら、私も納得です。そして、中谷雄太騎手の行動に賛同される方も、異議を唱える方も、全ては2013年1月に導入された「新ルール」に起因している、という点は覚えておいた方がいいでしょう。