[日記]本来、こんな時こそ騎手エージェントが果たすべき役割があるのでは?

「ニュース」の枠でもお伝えした通り、JRAは21日(木)、裁定委員会を開催して、中谷雄太騎手から提出されていた不服申立てを棄却しました。

[競馬ニュース]JRA 中谷雄太騎手の不服申立てを棄却

パトロールビデオを見た人の大半は同じことを考えるのではないかと思うのですが、あの場面でペガサスボスの斜行・走行妨害がロイヤルストリートの能力発揮に甚大な影響を与えている、というのであれば、どうしてペガサスボスは降着にならないのでしょうか。ロイヤルストリートが能力を発揮していたら、ペガサスボスに先着できた可能性は高い筈です。これが2013年1月からの「新ルール」に関して、私が全く理解できない点だったりするのですが・・・。

ところで、今回の不服申立てですが、netkeiba.comは不服申立てを提出した後だけではなく、裁定委員会終了後も中谷雄太騎手のコメントを全文紹介しています。

中谷騎手「裁定が下りるまでの不透明さに憤りも…」不服申立て棄却の結果に対して(netkeiba.com)

前日付で紹介した不服申立て提出後のコメントも、今回のコメントもそうですが、これだけを読んでいると、中谷雄太騎手は一体何がやりたかったのか、今ひとつ理解できません。後輩騎手や他の騎手のことも考えた上での行動だというのであれば、もう少し違う話の進め方があったように思えるのですが。恐らく「似たような事例でも、お咎めなしとなるケースもあるのに・・・」ということなのか、あくまでこの仲秋Sだけを問題にしたかったのか・・・。

これは想像ですが、中谷雄太騎手はかなり周囲に配慮して、オブラートに包むような表現でコメントしたために、こうした分かりにくい話になってしまったのではないでしょうか。今回の行動に際して、ペガサスボスの矢作芳人調教師からも、ロイヤルストリートの藤原英昭調教師からも了承を得ていた、という報道もありますので、言いたいことを我慢しながらのコメントになっているように思えます。

今、JRAの多くの騎手がエージェントを利用しています。中谷雄太騎手にもエージェントがついています。他のスポーツ競技におけるエージェントの役割を考えると、こうした不服申立てに関する対応はエージェントがやるべき仕事のように思えます。まあ、現行ルールではエージェントが手続きに関与できませんので、アドバイザーのような役割になってしまうのでしょうが、場合によっては、弁護士を手配して訴訟という手段に出る必要もあるでしょうし、もちろんメディア対応も必要でしょう。

でも日本の競馬の場合、エージェントと言っても「騎乗依頼仲介者」だからなあ・・・。でも私は、こういう時にあらゆる手段を用いてJRAと戦うことこそ、本来はエージェントの仕事となるべきではないか、と思っています。強い馬を集めてくればいい、というだけの存在であってはいけないと思うのですが・・・。

まあ、JRAは嫌がるでしょうけどね(笑)。でも、何かと議論になる騎手エージェントの話ですが、こうした視点からも考える必要があると思います。

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